
Googleは8月13日14時、アメリカ外初となる直営店「Google Store 表参道」をオープンする。アメリカ内10店舗に続く11店舗目で、Google Storeとして世界最大規模。建物面積は1,158㎡におよぶ。場所は東急プラザ表参道「オモカド」内だ。
Googleがアメリカ外で初めてオフィスを開設したのも東京だった。日本進出25周年の節目に表参道を選んだ理由について、同社は「テクノロジーとファッションの新トレンドを発信するアクティブな場所」だからと説明している。
提灯から着想した外観、丸みと自然素材を生かした内装
外観は木目を基調とし、夜になると木目の間から光が漏れる。日本の提灯から着想した照明演出で、表参道のにぎわいの中に安らぎをもたらすことを意図したという。
内装には自然木や丸みのある柱、曲線的なデザインを取り入れ、無機質になりすぎない温かな空間を目指した。PixelやGoogle Home製品に共通する丸みのあるフォルムと、ストア全体のデザインを連動させている。
フロアは、1階の「Touch + Feel:Product」、地下1階の「Support+Learn」、2階の「Experience+Play」の3層で構成される。
1階:製品に触れ、Googleのデザイン思想を知る

1階では、Google PixelのフルラインアップやGoogle Home製品、Pixel Watchなどを展示。Gemini IntelligenceやGoogle Pixel 11 Proシリーズの新機能「HiLight」を含む最新機能を試せるほか、健康・フィットネス、アクセサリー、カスタマイズのコーナーも設けられている。

Google AI Proの機能を試せるコーナーでは、夕食の提案、理想の部屋の画像生成、音楽生成など、日常で使えるプロンプト例を用意。Google HomeスピーカーやPixel Budsも体験できる。日本のユーザーがケース選びを重視する傾向を踏まえ、スマートフォンケースの展示もアメリカ店舗より充実させたという。
Google Store初の試みとして、ハードウェアデザインの哲学を表現したインスタレーション「California Dreaming: Landscape of Colors 2026」も展示する。カリフォルニアの自然から受けた着想を、製品カラーや素材と結び付けて紹介する作品だ。

カリフォルニアの霧から着想したFog、黒い溶岩石の質感を参照したObsidian、オリーブの木を使って表現したOliveとPistachio、砂丘の温かみを落とし込んだCanyonなどを展示。Hibiscusを表現した花にはウェアラブルバンドの余剰素材が使われている。Pixel Watchの丸みが水の表面張力から着想を得ていることも紹介される。

表参道店限定のアップサイクルアクセサリーも用意する。Pixel WatchとFitbitのバンドの余剰素材や試作素材を使い、Googleのハードウェアデザインチームが制作した。リボン型、フラワー型、ループ型など全6種類の形状があり、色や糸の組み合わせは少量ずつ。オンライン販売はなく、店舗限定・数量限定で、価格は各5,500円(税込)だ。
地下1階:「Here to Help」を形にしたサポートフロア

地下1階は、Googleが掲げる「Here to Help」を形にしたサポート重視のフロア。サステナビリティをテーマにしたギャラリーも併設する。
ヘルプカウンターでは、PixelスマートフォンやPixel Watchの店頭修理、Google Storeオンラインで購入した商品の店舗受け取り、Pixel Care+を含む保証・サポートの手続きに対応する。修理は内容に応じて即日対応が可能で、予約なしでも利用できる。なお、公式サイトでは記事執筆時点で事前予約を受け付けておらず、近日中に受付を開始する予定としている。

1対1のコンサルティングスペースでは、Pixelの初期設定やデータ移行、Fitbitの使い始め、Google Nestとスマートフォンの連携など、Googleのエコシステムを横断したサポートを受けられる。

このフロアには、デザイナーで美術作家の寺山紀彦氏による立体作品を展示する。2021年、寺山氏の作品に感銘を受けたGoogleのデザインチームが、Google Store第1号店であるニューヨーク・チェルシー店での展示を依頼したことが関係の始まりだ。
表参道店の作品にはGoogle製品のウォッチバンド素材などを使用。Google側は素材と大まかなサイズ感のみを伝え、細かな要望は出さず、寺山氏の作家性に委ねたという。

壁面のサステナビリティギャラリーでは、リサイクル金属、プラスチックを使わない梱包材、ペットボトルがウォッチバンドへ生まれ変わる工程、Pixelを修理・再生して長く使うための取り組みなどを紹介する。再生紙や糸、布などの再生素材・廃材を使った寺山氏の別作品も展示される。
2階:Google Store初、ワンフロア丸ごとAI体験の「Pixel Studio」
2階は、PixelとGeminiのAI体験を組み合わせた「Pixel Studio」を中心とするクリエイティブフロア。アメリカのGoogle Storeを含め、ワンフロア全体をAI体験に充てるのはGoogle Storeとして初の試みだ。各体験は無料で利用できる。
入口の「Pixel Portal」では、来店者の動きに反応して砂の粒子が舞い上がり、最後に文字が浮かび上がる。鏡を使った没入感のある演出で、来店者自身が写真を撮れるよう設計されている。

「120x Zoom」では、Google Pixel 11 Pro/11 Pro XLの最大120倍超解像ズームを疑似体験できる。画面に近づくと遠くの風景が鮮明に引き寄せられ、120倍でどこまで見えるのかを複数のシチュエーションで体感できる。

AIフォトブース「Gemini Booths」では、撮影したセルフィーにVeoが動きを加えて動画に変換し、Nano Bananaが写真を異なるスタイルの一枚に仕上げる。写真はデータとプリント、動画はデータのみで受け取れる。写真用6種類、動画用4種類のフィルターはいずれも表参道店限定だ。

表参道店限定の「Avatar Station」では、表参道・原宿のトレンドやカルチャーに着想を得たスタイルを選び、Geminiが自撮り写真を解析してオリジナルアバターを生成する。完成したアバターはデータに加え、物理的な「IDカード」として持ち帰れる。

「Project Genie」では、Google DeepMindの「Genie 3」を基盤とする研究プロトタイプを体験できる。プロンプトを入力すると3Dの仮想世界がリアルタイムに生成され、自分のアバターを加えて、Pixel Foldをコントローラーとして探索できる。表参道店では、店舗向けに構成された専用体験として提供される。

このほか、ワークショップやイベントを行うスペース、Google公式グッズの販売エリアも設ける。アメリカと日本のラインアップを扱い、限定カラーのトートバッグ、絵皿、箸置き、ファイル、ノートブック、ペンは表参道店限定。オンラインでは購入できない。

オープン記念ノベルティ、そして手すりにも注目

「Google Store 表参道」オープン時には先着1,000名にノベルティも配布される。ノベルティには、トートバッグ、丸扇子、そしてステッカーだ。

また、個人的に店舗内の階段の手摺りは注目してほしいポイントだ。どこかで見たことあるデザインになっているので、手触りも含めて体験してほしい。
