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CES2026

CES 2026で見た「ReFa AI color recipe PRO」AIがヘアサロン業界のプロフェッショナルの現場にどう入り込むのか

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2026年1月、米ラスベガスで開催されたCES 2026では、AIやロボティクスなど、社会実装を意識した技術が数多く展示されていました。

その中で、これまでの企業イメージとは異なる切り口を示していたのが、ヘアサロン業界向けAIソリューション「ReFa AI color recipe PRO」です。

Ces2026 rifa

ReFaといえば、ドライヤーや美容ローラーといった美容家電ブランドとして広く知られています。しかしCES 2026で展示されていたのは、コンシューマー向け製品ではなく、ヘアサロンのプロフェッショナルを対象とした業務支援ツールでした。美容家電のブランドが、現場の業務そのものに踏み込んだ点が印象的です。

ReFa AI color recipe PROは、一人ひとりの顧客の髪質や過去のカラーリング履歴に合わせて、目指す色を実現するための染料の配合割合や使用量を計算するアプリケーションです。施術前に取得した情報と現在の髪の状態の画像ををもとに、AIが処方を提示します。これまで感覚や経験に委ねられてきた工程を、数値とレシピとして可視化する仕組みです。

このアプリの特徴は、カラー剤の配合の割合だけでなく、使用量まで含めて提示する点にあります。髪の長さや毛量、ダメージの度合いによって、必要な染料の総量は変わります。従来はスタイリストの経験に頼って調整してきた部分をデータとして扱えるようにすることで、仕上がりの再現性を高める設計になっています。

この仕組みのベースとなっているのが、トップスタイリスト・鈴木翔貴氏の知見です。鈴木氏はInstagramで18.5万人以上のフォロワーを持ち、渋谷で美容室を経営しています。また、美容業界向けの施術支援アプリを手がけるFABIA社のCEOとしても活動しています。

今回のReFa AI color recipe PROは、鈴木氏がこれまで現場で培ってきたカラーリングの考え方や判断の積み重ねを、AIを活用した施術支援の形に落とし込んだものです。アプリケーションの開発はFABIAが担い、それをReFaブランドとして製品化し、全国の美容室と広い接点を持つMTGが現場へ届けていく役割を担っています。技術、現場知見、事業展開がそれぞれ役割分担された構成です。

鈴木氏は全国各地でカラーリングの講習も行っていますが、色のバリエーションが無限に存在するヘアカラーにおいて、実地の講習にはどうしても制約があります。講習ではヘアモデルを使って技術を伝えますが、モデルごとに髪質やこれまでのカラー履歴が異なるため、それ自体が変数となり、再現できるケースには限りが出てきます。

一方、実際のヘアサロンの現場では、トレンドの変化や顧客一人ひとりの要望、髪質や履歴に応じて、その都度異なる判断が求められます。そうした現実とのギャップを補う手段として、AIを活用した施術支援が位置づけられています。

ヘアサロン業界は、ビューティー分野の中でも特に属人的な要素が強い領域です。施術者の経験や感覚、得意分野によって仕上がりが大きく変わることは、価値であると同時に課題でもあります。ReFa AI color recipe PROは、そうした属人性を否定するのではなく、基本となる判断を支えることで「平均値の底上げ」を図るアプローチを取っています。

その結果、施術者は苦手意識から避けてきた表現にも挑戦しやすくなり、逆に得意なスタイルや表現により集中することが可能になります。消費者にとっても、担当者の経験値に左右されにくくなることで、選択できるカラーや表現の幅が広がっていくことが期待されます。

CESの会場では、この点が海外の来場者からも関心を集めていました。単なる自動化ツールではなく、教育や品質管理にも応用できる業務支援テクノロジーとして受け止められていた印象です。

ReFa AI color recipe PROは、まず日本国内での展開が予定されていますが、CESを通じてアジア諸国を中心に海外からの注目も集まっています。現時点で具体的なグローバル展開の計画が語られてはいませんが、今後どのような広がりを見せていくのか気になるところです。

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MAYA

クラウドファンディング会社で働きつつ、あるときはガジェタッチ配信に出演する、ガジェットと自動車が好きな会社員。趣味は自動車に触ること。自動車の情報は新車・中古車からパーツ情報まで熱心に収集しているが、手元にあるのが古い車ばかりなので最新のカーガジェットを見つけてもなかなか試せないのが最近の悩み。愛車は日産・スカイライン R34をメインカーに、共同所有にて複数台のスカイラインのアンチエイジング(改造ではない)に心血を注いでいる。

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