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コラム

エンガジェット元編集長・矢崎飛鳥が「メディアやっててよかった」と思った瞬間(Apple関連編)1/2

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2022年3月31日に幕を閉じたガジェット情報サイト「エンガジェット日本版」最後の編集長、アックン・オッペンハイマーこと矢崎飛鳥と申します。この春、何が起こったのか……は、色んなところで触れていただき、そろそろ皆さん飽きてきたころかと思われますので、今回は別なお話を……。

以前はアスキーに21年勤め、永遠のハタチと自称しつつ編集者歴26年という矛盾を抱えたまま現在、堅気の生活を送っている私ですが、キャリアを通し様々なメーカーとの付き合いがありました。ガジェタッチ読者はAppleファンが多いと聞きますので、そちら方面を中心に私が「メディアでよかった」と感じた瞬間の思い出話にしばしお付き合いください。

Appleのリアル発表会取材に行けた

▲ここ数年はオンラインでしたが、発表イベントの現場の臨場感を肌で感じることができたのは人生の宝。

▲2017年以降、主にiPhoneの発表会が行なわれたスティーブ・ジョブズ・シアターに最初に入ったときは、宇宙船に乗り込んだかと思うほどの異次元体験でした。

▲シアター内のお手洗い。細かい人間なので、こんなとこもついチェックしちゃいます(蔵出し画像)

そしてマイルが溜まった

年数回、ビジネスクラスで往復すると、あっという間にマイルが溜まり、ステータスが上がります。おかげさまで、すっかりANA経済圏の中で暮らす身となりました。

ただ、2019年の台風は焦りましたねー。成田への交通網が完全に麻痺してしまって。ジャーナリストの石川さん西田さんと3人でレンタカーを手配し、倒木を避けながら激走しなんとか間に合いましたが、実際間に合わなかったライターさんも数人いました。グローバルの発表会で、日本の台風なんて関係ないですからね。

▲なんとか間に合った3人。マウント投稿で余裕ぶっこきましたが、実は一瞬しかラウンジにはいられませんでした(結局、便も遅れたのですが)。

一応、ジョブズに会った

リアル基調講演で見るのとは別に、生ジョブズに会えたのはやはり嬉しかったですね。実際は「会った」ではなく「見た」ですが(なので「一応」w)。いきなり話それますが、Apple界隈ではジョブズと言わず、スティーブと言いますね。同社の社風から来ているようですが、界隈もそれに合わせているらしくて。

広くIT業界に関わっていると、偉大なスティーブがたくさん出てくるので混乱します。なので、マウント恐れずジョブズって書きます(笑)。いや、そう書くと素人っぽいとか言ってくる人、ホントいるんですよー、しょうもないですねぇ。

で、最初に私が壇上から降りたジョブズを見たのは、MACWORLD Expo/Tokyo会場。2000年か、その前後と記憶しています(あやふや)。数名、SPぽい人を引き連れてましたが、フツーにうろうろしていて誰でも近寄れましたね。

ジョブズを見かけたライターのひとりが、PowerBook(当時のMacのノート)と油性ペンを持って駆け寄り「(天板を指差し)サインプリーズ!」って凸したんですよ、目の前で。結果、断られるんですが、そのジョブズの断り文句が実にユーモラスでアメリカ人らしく、今でも彼の声色のまま耳に残っています。

「No, it’s too beautiful!」

それ、すでにもうサイコーだから!……って感じでしょうか(意訳)。カッコよかったです(笑)。

次にジョブズを見た時期は明確に覚えていて2003年、冬の銀座です。近々リニューアルの噂がありますが、日本第1号(どころか米国外第1号)のApple Store銀座店オープン時のメディア内覧にお呼ばれしまして、そこにいらしてました。説明会の間ず〜っと目の前にいましたねぇ、今思えばなんて役得でしょう、クンクンしとけばよかった……。

とはいえ、当時はiPhoneが出る前で今ほど神格化されてませんでしたし、メディアの人も「あ、スティーブ来てるねー、痩せたねー」とか、そんな感じでヒソヒソ話していたのでした。私はヒロさん(元Mac People編集長 故・吉田博英氏)と座ってましたね。

その後は、基調講演で見ることはあっても至近距離に迫る機会は訪れませんでした。2011年10月に亡くなった時は、銀座店に取材も兼ね供花へ行きましたが、iPhoneも世に出たあとのことでしたし、ものすごい人だかりで驚きました。もう10年以上前なんですね……。あ、この写真、命日に再掲してください(業務連絡)。



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矢崎飛鳥(ACCN)

矢崎飛鳥(ACCN)

元エンガジェット日本版編集長

'90年代後半よりアスキーにてゲーム雑誌、PC雑誌の編集者を経て2017年〜エンガジェット日本版 編集長就任。長年のキャリアを通し、Apple製品を始め数千に及ぶデジタルガジェットの情報を発信してきた。近年は各種アワード(CEATEC、COMPUTEX、e-ZUKAスマートフォンアプリコンテストなど)の審査員、ガジェット系クラウドファンディングやメーカーのコンサル業務といった形でモノづくりに深く関与。「週刊アスキー」では新媒体の立ち上げや付録の企画・制作、イベントやライブ配信など枠にとらわれない表現でテック系メディア界を席巻。略称「スマホ」の生みの親として広く認知され、TV・雑誌出演が多数あるほか、SNS(主にTwitter)による情報発信でギーク層にも信頼が厚い。ガジェタッチ、UstTodayにイレギュラー出演。2022年4月〜メーカー勤務。

  1. エンガジェット元編集長・矢崎飛鳥が「メディアやっててよかった」と思った瞬間(Apple関連編)2/2

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