端末メーカーがライカ、カールツァイス、ハッセルブラッドといった名門との協業し、カメラ機能に特化した端末を次々と送り出すなか、リコーと協業し、RICHO GRを冠した端末が登場した。Realme GT8 Proである。
realmeは4年ほど前、リコーと提携してスマートフォンに「ストリートフォトグラフィーモード」を搭載した端末を出している(realme GT Master Edition)。そして現在、様々なメーカーの端末に「ストリートフォトグラフィーモード」が搭載されるようになった。そんなrealmeから、満を持してrealme GT8 Proが登場した。
(2025年10月21日に発表され、中国版のほかグローバル版もあるが、日本では未発売)
筆者はリコーのCXシリーズ、GR DigitalシリーズやGXRを経て、現在GRⅢxを使用している。リコーGRシリーズのユーザー視点で、realme GT8 ProがどのくらいGRなのかなどを見ていく。

まずはrealme GT8 Proのスペックを簡単に紹介する。
チップセットはクアルコムのSnapdragon 8 Elite Gen 5。メモリーは12GBまたは16GB、ストレージは256GB/512GB/1TBの3種類あり、ディスプレイは6.79インチ。バッテリーは7000mAh、急速充電と無線充電にも対応している。本体サイズは筆者が所有するブルー系のモデルが76.87×161.80×8.30mmで214g、白系のモデルが76.87×161.80×8.20mmで218gとなっている。
背面のカメラは3つ、超広角が50MP、f/2.0、メインが50MP、f/1.8、リコーGRアンチグレイカメラ、望遠が200MP、f/2.6、3倍の光学ズームと最大120倍のデジタルズームに対応している。フロントカメラは32MP、f/2.4となっている。

カメラを起動し「RICHO GR」という撮影モードを選択すると、画角は28mmと40mmのみ選択可能となる。まるでGRの世界観を堪能せよと言われているようである。カラーモードは、標準、ネガフィルム、ポジフィルム、モノトーン、高コントラストのモノクロの5種類、GRシリーズには、この5種類以外にもいくつかあるが、なかなか良いチョイスではないだろうか。さらに各カラーモードは、細かく設定を変えることもできる。

また、snapのボタンを押すと、オフ、1m、2.5m、5m、∞ の中からあらかじめ焦点が合う距離を決めておくことができる。設定できる内容は異なるが、この点もGRゆずりである。
筆者が所有するGRⅢxとrealme GT 8 ProのRICHO GRモードとで撮影した写真を比べてみよう。GRⅢxが40mmなので、realme GT8 Proも40mmを選択、カラーモードはポジフィルムで撮影したものである。




realme GT 8 Proの方が少し暗めだが、全体的な色調や雰囲気はかなり近い。気になる点があれば前述の設定であらかじめ調整しておくことも可能だ。

GRシリーズとの比較はできないが、28mmで撮影した写真も紹介する。1枚目が標準、2枚目が高コントラストで撮影したものである。GRシリーズの高コントラストで撮った写真は、コントラストが強いだけではなくザラっとした質感があるが、realme GT 8 Proの高コントラストもそのあたりがよく再現されている。
細かいことを言えば、本家のGRにはGRにしか出せない空気感というものは感じるのだが、realme GT 8 Proで撮った写真と並べて見ると、GRシリーズの世界観を再現することに対する熱意を十分に感じることができる。
そもそも、GRシリーズはポケットやカバンにいれて持ち歩き、気軽に撮影できるカメラである。筆者もカバンに入れて日々持ち歩いている。しかし、今や手放せない存在となったスマートフォンでGRシリーズの世界観を再現するような写真が撮れるのは魅力的だと感じた。
realme GR8 Proはリコーと協業し、本気で取り組んできたことが伝わってくる端末だ。今回は触れていないが、「RICHO GR」モード以外の撮影モードについても、また、カメラ機能以外についても、高性能なチップセットを搭載したハイエンド端末なので申し分ない。
現時点では、日本ではrealmeの端末の取り扱いがないが、GRシリーズに根強い人気がある日本だからこそ、realmeには日本でのスマートフォン事業に参入してrealme GR8 Proを販売してほしいものだ。
なお、日本では技術基準適合証明(技適)制度があるため、使用方法には配慮が必要だ。
