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折りたたみスマホがどんどん安くなる!Blackview「Hero 10」登場で見えるiPhone SEの将来

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Hero10 01

折りたたみ式のスマートフォンが次々と登場しています。最近では10万円を切るモデルも出てきていますが、タフ系スマートフォンメーカーのBackviewから7万円を切る低価格モデル「Blackview Hero 10」が発売になりました。Blackviewは日本ではまだあまり知られていないメーカーですが、この分野の製品では数多くの端末を開発してきた実績あるメーカーです。

最近では一般的なスマートフォンの種類も増やしており、Hero 10は同社初というだけではなく、大手メーカー以外が手掛ける初の折りたたみモデルということで注目の製品でもあります。なおBlackviewは日本では実店舗での販売はなくオンラインでの購入となります。

Hero10 02
折りたたむとほぼ正方形になる

本体サイズは折りたたんだときのものは約86.5 x 75.47 x 約16.5mm(横幅以外は実測)。手のひらにすっぽりと納まるサイズです。本体左側にはボリュームボタンと指紋認証センサーを兼ねる電源ボタンも見えます。重量は198g。なおインターフェースはUSB-C端子のみとシンプル。SIMカードはデュアル仕様です。

Hero10 03
本体表面はレザー風仕上げ

本体はレザー風の仕上げになっています。このパープルカラーの本体は淡い色合いが上品で、スマートフォンとは思えない外観をしています。フリップ式モデルはこの畳んだ時の外観も大きな特徴の一つになっています。なお製品は他にブラックモデルも販売されています。縦折り型=フリップ式のスマートフォンの最大のメリットは「小さくなる」ことで、ポケットにも入りますしカバンの中でも邪魔になりません。また机の上に置いても場所を取りませんね。

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本体を開いたところ。6.9インチのディスプレイを搭載

本体を開くと6.9インチのディスプレイが現われ、一般的なスマートフォンと使い勝手は変わりません。開いたときのサイズは168.99 x 75.47 x 8.08mmとなります。バッテリーは4000mAhで急速充電は45Wに対応、充電時間は短めです。1日は持ってくれる容量でしょう。

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ディスプレイの筋は実際に使うと気にならない

折りたたみスマートフォンでよく聞かれるのが「ディスプレイのヒンジ部分に筋のようなものが見える」です。これが気になるため購入に踏み切れないという声も聞かれます。初期の製品はその筋がかなりしっかりと見えるものがありました。このHero 10はあまり気にならない程度であり、実際に使ってみると筋の有無よりもコンパクトに折りたためる利便性のほうが便利で楽しく、気になることはありません。

たとえば今のスマートフォンはディスプレイの上部にノッチやパンチホールがありますが、慣れてしまえば気になるものではないでしょう。それと同様で、折りたたみスマートフォンのディスプレイヒンジ部の筋も、使っている分には気にならないと思います。

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ヒンジの角度は自由な場所で止められる

ヒンジの角度を好きな位置で止めて使えるのも便利。特にカメラを使うときに三脚が不要になります。ディスプレイの角度は約30度から約150度までの間の好みの位置に止められます。

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カメラは2分割表示ができる

カメラを使うときは、カメラアプリ内で表示位置を切り替えると上側がカメラ画面、下側がシャッターボタンなどコントロール画面と2画面表示することができます。この機能はフレックスモードとも言われる機能ですが、Hero 10では今のところカメラのみがこの機能に対応しています。YouTubeなど他のアプリも今後ぜひ対応してほしいものです。

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バックスクリーンでウィジェットを使える

さて本体を閉じたままでも外側にあるバックスクリーンを使っていくつかのウィジェットが使えます。このバックスクリーンは円形でサイズは非公開ですが、スマートウォッチよりやや小型なので1.5インチくらいでしょうか。タッチスクリーンで左右にスワイプしてウィジェットを切替できます。

ウィジェットは音楽プレーヤー、活動量、天気予報、カメラが利用できます。また通知があれば表示され、着信があれば電話を受けることもできます。ベーシック機能をもつスマートウォッチとほぼ同じことができると考えるといいかもしれません。たとえばディスプレイを開かなくとも現在の歩数を見ることもできるわけです。

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時計のデザインは多数ある

バックスクリーンの待ち受け画面は時計表示で、こちらはアナログ風など多数のデザインがあらかじめ用意されています。スマートウォッチのように文字盤を着せ替え出来るわけです。

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閉じたままカメラを起動して、メインカメラで撮影できる

カメラはスクリーンタッチで気軽にセルフィーが撮れます。重要なのは外側にあるメインカメラで撮影できることで、高画質な自撮りができるのです。

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1億800万画素のメインカメラを搭載

そのカメラ性能は広角が1億800万画素と高画質。これに800万画素の超広角の2つが搭載されています。望遠はありませんが、1億800万画素で撮影して一部を切り抜けば望遠相当の絵が得られます。明るい屋外などなら1億800万画素モードで撮影するのがいいかもしれません。通常は1200万画素相当で撮影されるので、暗いシーンでも意外といい絵が撮れます。

Hero10 12
画質は必要十分
Hero10 13
夜景も悪くない

Hero 10の主なスペックは、チップセットがMediaTekのG99、通信方式は4G対応(B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B7 / B8 / B12 / B17 / B18 / B19 / B20 / B26 / B28A / B28B / B38 / B39 / B40 / B41 / B66)。5G非対応は残念なところですが、価格を考えれば十分でしょうか。折りたたみスマートフォンの種類が増えることは歓迎できることで、今後はカラバリの追加などもしてほしいものです。

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低価格なiPhoneが折りたたみモデルになるかもしれない

Hero 10を触ってみると「カジュアルに使えてちょっとオシャレな小型端末」と感じられました。これを拡大解釈すると、将来のiPhone SEの姿がかぶってみえるかもしれません。性能を求めるiPhoneのメインモデルが折りたたみになることは難しく、むしろカジュアル向けなiPhone SEこそ折りたたみが似合うかもしれません。そう考えるとAndroidの折りたたみスマートフォンの進化も気になる存在になるでしょう。Hero 10が価格を武器に折りたたみユーザーを増やしていけば、「iPhone SE Flip」の登場も現実になるかもしれません。

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山根康宏

山根康宏

香港在住携帯研究家

香港在住の携帯電話研究家。年の約半数を海外取材に当て、海外、特に中国の通信事情に精通。携帯電話とスマートフォンを1800台以上所有するコレクターでもある。アップル製品は漢字Talk時代にカラクラやDuo 230など複数台を使いこなしていた。

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