ASUSは5月12日、取り外し可能なフリップ形キーボードを備えた「ASUS Vivobook 13 Slate OLED T3304GA」を発売した。ASUS Storeでの価格は139,800円となっている。
今回、実機を事前に触る機会を得たので、10年来のmacOSヘビーユーザーである著者がその使い心地を見ていきたいと思う。
本体はWindows 11を搭載した13.3型のタブレットだ。OLED(有機ELディスプレイ)を採用し、目に優しく長時間つかっても疲れにくい。解像度は1,920×1,080のフルHD。CPUはインテル製Core i3-N300を採用しており、メモリは標準8GBで増設や交換には非対応。ブラウジングや動画視聴などの軽い作業をするのに適した1台という印象だ。
全部着脱できて、タブレットとしても使える
本機の大きな特徴は、本体、デタッチャブルキーボード、背面スタンドを簡単に分離できることだ。ジャイロセンサーを搭載しているので、まるで縦型のタブレット端末として使うことも可能。写真では、タスクバーが下部に表示されている。電子書籍やビジネス文書など縦に長いコンテンツを閲覧する用途としても活用できる。
サイドには立体音響技術「Dolby Atmos」に対応したクアッドスピーカーが配置されている。タブレット端末としては十分にリッチなサウンド体験が楽しめる。
キーボードを外した状態でタブレットとして動画を視聴してみた。有機ELディスプレイとサラウンド感のあるサウンド、ちょうどいい角度で安定する背面スタンド。YouTube閲覧に最高じゃん!
ASUS Pen 2.0の書き味
本機のもうひとつの特徴は、従来別売りだった「ASUS Pen 2.0」が付属していることだ。ASUS Pen 2.0は、ペンが画面に触れる前にどこにポイントされているのかがホバー表示される。USB Type-Cでの充電型。サイドにはファンクションボタンがついており、ペンと消しゴムを素早く入れ替えたり、右クリック操作を行うことができる。
ASUS Pen 2.0は、特別なペアリング操作をしなくても画面にタッチするだけで使い始めることができる。Apple Pencil 2と比較すると、ペンの筐体が丸く、やや太いため長時間握っていると疲れてしまいそうだ。これは慣れもあるかもしれない。
ASUS Pen 2.0で描いた手書きメモ。ペンが画面に触れる前にホバー表示されるので、四角形の四隅をきっちり合わせた図形を描くことができている。4096段階の筆圧感知が搭載されており、とめ、はねが表現できている。
筐体の細かいところを見ていこう
本体、キーボード、背面スタンドの3点を重ねたところ。厚みは18.2mm、重さは約1,380g。スマートな筐体だが、過酷な環境での使用テストをクリアしたMIL規格に準拠した堅牢性を誇る。
デタッチャブルキーボードの着脱端子部分。マグネットでピタッと気持ちよく着脱ができる。
静電容量方式のタッチスクリーンで、単体でタブレットのように使うこともできる。画像はソフトウェアキーボードを起動させている状態。
背面には1,297万画素Webカメラ内蔵を備え、正面中央には207万画素赤外線カメラを搭載している。画面を見つめるだけでロックを解除できるWindows Helloの顔認証を利用可能だ。Zoomのようなウェブ会議に参加するためのマシンとしても便利に使えそうだ。
インターフェースは、カメラ付近に USB3.2 (Type-C/Gen2) の端子が2つ、microSDXCまで対応のメモリーカードリーダー、3.5mmオーディオジャックを備える。すっきりとした最小限の構成だ。
同梱の電源アダプタは65W。ケーブル一体型で、コンセントプラグ部分は折り畳めないため持ち運びにはすこし嵩張る。
欲張りなあなたにおすすめなWindows端末
ASUS Vivobook 13 Slate OLED T3304GAは、これ1台でさまざまなシーンで活躍できるマシンだ。キーボードでの文字入力や資料作成、テレビ会議、YouTubeやDAZNといった動画視聴、スマートペンによる手書き入力、その全てに対応できる。仕事でも遊びでも使いたい、いろいろなところに持ち運びたい、キーボードでもペンでも入力したい。そんな欲張りなあなたにおすすめな1台だと感じた。