2003年11月30日、アメリカ以外では初のApple StoreとしてオープンしたApple銀座が入居ビル建て替えのため、2022年8月28日(日)をもって一時閉店となった。
8月30日(火)からは銀座8丁目の「HULIC &New GINZA 8」での営業がはじまり、数年後にはこの場所に新店舗が戻ってくる予定だが、約19年慣れ親しんだ、この建物とはお別れになる。今回は、その閉店の模様をリポートする。
到着した19:45頃、営業はすでに1Fと2Fのみで、3Fのシアターと4Fのフロアに上がることはできなかった。2Fも20:00を少し過ぎると、早々にクローズし、最後は1Fのみでの営業となった。
Apple銀座といえば、店舗奥にある2基のエレベーターが印象的だ。ガラス張りでボタンがなく、Appleのロゴが奥に光っていて、かなりカッコいい。ここがもう使えなくなると思うと、やはり寂しさを感じる。
閉店が近づくにつれ、スタッフの数がどんどん増えていく。中には、以前この店舗で働いてた人もいたようだ。最後の時を見届けるために来たのだろう。
閉店時刻の21:00。最後はスタッフ全員が店の前に並び「18年と9ヶ月、ありがとうございました。30日から銀座8丁目でお会いしましょう」と笑顔で挨拶。歩道で見ていた人から大きな拍手が送られた。
Appleのロゴも消灯。まだiPhoneも発売されていない18年9ヶ月前に、銀座のど真ん中に現れたApple Storeは一つの役割を終え、一時閉店となった。
閉店後すぐ、屋上にあるAppleロゴの取り外しの準備と、店舗の片付けが進められていた。
8月30日(火)からは銀座8丁目にある「HULIC &New GINZA 8」での営業がはじまる。今度銀座3丁目に戻るのは、おそらく2025年頃になるだろう。
数多くの人が熱狂したiPhoneの発売日、iPad登場の際など、徹夜でApple銀座の前に並んだという人も少なくないだろう。
2003年当時、コンピューターのメーカーであるAppleの直営店が、ファッションのハイブランドと銀座で肩を並べたことは驚くべきことだった。
18年9ヶ月経った今、その一時閉店を惜しむ人は多い。銀座という街にAppleが根付き、あって当たり前という存在の店へと変化していった感じられた、閉店セレモニーだった。