Finalは11月22日、都内で新製品発表会を行い、フラッグシップ完全ワイヤレスイヤホン「ZE8000」を12月16日に発売することを発表した。
“8K SOUND”がコンセプトの完全ワイヤレスイヤホン
今回の「ZE8000」は、基礎研究を重要視してきたからこそ生まれてきた製品。同社の音響研究チームが「音質面に業界で長い間リファレンスとされてきた特性とは異なる新しい物理特性を発見した」「この新たな物理特性に基づくサウンドは従来に比べ、音楽が 圧倒的に高精細に聴こえることがわかりました」と述べている。
この音の表現について、次世代の映像規格「8K」の高精細さに圧倒された感覚に近い印象があるとして、新たに「8K SOUND」と名付けた。
この基礎研究を重要視する背景には、オーディオ市場をエビデンスや基礎研究を重要視した世界に変えていかないとダメになるという危機感をfinalが強く持っていることに由来するようだ。
「ZE8000」は、高精度&超低歪のドライバーユニット「f-CORE for 8K SOUND」、AB級アンプ&薄膜高分子積層コンデンサ搭載していて、Qualcomm Snapdragon Soundにも対応している。
エッジと振動板(アルミ)も射出成形で作ることで接着剤がいらず高精度なものを作ることができるようになり、超低歪なので低音の音階もクリアに聴こえるようになっているとのこと。
ビームフォーミング機能を搭載し、よりクリアな通話も可能。装着部分は小さく、つけていることを忘れる快適なフィッティングを実現。新たな5サイズの専用イヤーピースが同梱されている。
また、来年春にはカスタムイヤーピースの発売も予定していて、バッテリーケースも装着したまま収納可能になる予定だ。
ノイズキャンセリング機能もしっかり開発。専用アプリもリリース
ノイズキャンセリング機能もこだわり、再生音に影響を与えず「ノイキャン酔い」の心配なく使うことができるように、ノイキャンの効き具合と不快感のバランスをとっている。
外音取り込みモードも搭載し、「ノイズキャンセリングモード」に加え「ながら聴きモード」「ウインドカットモード」「ボイススルーモード」の4パターンをから状況に合わせて使えるようになっている。
また、今回の「ZE8000」の発表に合わせて「final CONNECT」アプリのリリースもされている。ノイズキャンセリングの切り替えや、音量をより細かく調整可能なボリュームステップの最適化機能、PROイコライザー、そしてデジタル信号処理における演算能力を限界値まで高める「8K SOUND+」機能を選択することができる。
そのほかの特徴やスペックは、連続再生時間は5時間(ケース込みで最大15時間)、IPX4の生活防水、Bluetooth 5.2。コーデックはSBC、ACC、aptX、aptX adaptiveに対応している。カラーはBLACKとWHITE(シボ塗装仕上げ)。発売は12月16日。価格は36,800円となる見込みだ。
この「ZE8000」は、完全ワイヤレスイヤホンを選択する基準は「音」だと自信を持って伝えることができる製品と強調。価格帯としては「AirPods Pro」と完全にぶつかる製品だが、音質という面に徹底的にこだわり、全振りしていると言っても過言ではないこの製品は、開発している人のプライドが感じられ魅力的に感じた。
なお、今回の発表は合わせて、東京五輪男子スケートボードで金メダルを獲得したプロスケートボーダー・堀米雄斗さんとの公式パートナーシップ締結も発表された。