いよいよ9月16日に発売開始となるiPhone 14、iPhone 14 Pro。ガジェタッチでは今回、先行レビュアーであるジャーナリスト・YouTuberの皆さんに、新型iPhoneの魅力や体験について”一斉にお聞きする”夢の企画を実現させました。全員が実際に使ったからこそわかる貴重なレビューの総まとめ。じっくりとご覧ください。
新型iPhone14、iPhone 14 Proはどんな人におすすめでしょうか
フリージャーナリスト 西田宗千佳さん @mnishi41
基本的には「最新のiPhoneに買い換える必要がある人」向けです。2年、3年、4年と使い続けたスマホがあって買い換える必要があるなら、最新モデルである14もしくは14 Proをお勧めします。
昨年購入した方には、無理にはお勧めしません。
特に14 Proシリーズはカメラの暗所性能が強くなっており、魅力的ではあります。とはいえ、「比べればわかる」という世界ですから、絶対に買わないと……とまでは言いません。
一方で、長い目で見れば「衝突事故検出」は重要なものですし、同じ価格帯のハイエンドスマホの中で考えれば、選ぶ価値はあると考えます。
スマホジャーナリスト 石川温さん @iskw226
iPhone 14 Proシリーズは変化を求める人向け。Dynamic Islandなどこれまでとは違いがあって面白い。
iPhone 14はここ数年、iPhoneを買い換えていない人。iPhone Xや11などから乗り換えだと一気に進化した感を味わえる。ただし、値下げになったiPhone 12や13を選ぶという選択肢もあり。
ケータイジャーナリスト 石野純也さん @june_ya
Proは最先端の機能を追い求める人や、アップルの新しいUIを試してみたい人、カメラ好きなどにお勧めです。無印14に関しては、割と幅広いターゲット層に刺さると思いますが、しばらくは価格が値下がりした13と競合するような気もしています。
フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行さん @nobi
iPhone 14は幅広く全ての人におすすめできるモデル。今、使っているiPhoneの調子が悪いなどで買い替えを考えている人がいたら、まず検討すべきはiPhone 14。ちなみに最近のアップルは5年ほど前までのiPhoneは動作を保証しています(今年で言えばiPhone 8/8 Plus、X)。それ以降のモデルを持っている人は、欲しい機能など買い替えたい理由がある人ならともかく、無理に買い換える必要はないと思う。
iPhone 14 Plusは、小さな文字が見えづらい人。バッテリー動作時間があと少しだけ長い方が良いと思っている人にオススメ。
一方、iPhoneを
・本格的なクリエイティブ製作のツールとして使いたい人
・これからのiPhoneでスタンダードとなる最新テクノロジーをいち早く試したい人
・写真加工やビデオ編集、AI処理、ゲームなど性能が要求されるアプリを多く使う人
にはiPhone 14 ProやPro Maxシリーズがオススメ。
14 Proが基本だが、より長時間のバッテリー動作や、より大きな画面表示が欲しい(人に見せる機会が多い、文字が大きい方が読みやすい)などは14 Pro Maxの方が良い。なお、ケースやカバーを楽しみたい人は14 Proの方が選択肢が多い(Maxは種類が少ない)。
ライター 山本敦さん
イチオシはやっぱりiPhone 14 Proシリーズ。装備が見どころです。Super Retina XDRディスプレイが強化されて、昼間でも明るく高精細に見られるようになった。実機に触れて、かなり進化が実感できました。私は普段、スマホの画質をチェックする仕事が多いのですが、Apple TVや、自分のiPhoneで撮影したドルビービジョンの動画を再生するような使い方にも合うんじゃないかと思います。
フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん @rokuzouhonda
普通に高性能なiPhoneが欲しいなら14がいいと思います。今回はカメラも強化されています。セルフィカメラと望遠カメラにProとの差はありますが、動画も強化され旧モデルの13 Proと同程度のパフォーマンスが出ているのでお買い得でしょう。
ただ無印と14 Proとの差別化は、かなり進んでいますね。ハードウェア、ソフトウェア、両方の面で強化されています。カメラがいいだけ、プロセッサーが新しい世代になっただけではないんです。14もハイエンドとして通用する性能がある一方で、何かエクストリームな製品を作ってきたっていうのが、今年の14 Proです。なので長く使いたい人、5年に一回しか買い替えない人なら、Proの方がオススメです。
デジタルクリエーター大石結花さん @yukaohishi
iPhone 14:軽くて長く使えるiPhoneが欲しい人
iPhone 14 Pro: 常時表示を使いたい人、動画クリエイター
動画クリエーター 大川優介さん @yusukeokawa
どちらも動画クリエイター向きだと思いますが、僕は普段動画を使ってさまざまな表現をしているので、その中でいうと、特にiPhone 14 Proシリーズが、うれしい機能が多かったですね。
動画撮影もしてみましたが、想像以上にアクションモードの手ブレ補正力が強すぎる。今まで僕はスマートフォンで表現するとき、ジンバルを使ってたんですが、本当にシンバルが必要なかったので、驚きでした。
ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部) @taromatsumura
今回大きな進化を感じるポイントは、引き続きカメラになります。
14シリーズすべてに採用したPhotonic Engineによって、写真の非圧縮処理の向上の効果が、センサーの性能が出にくい日中のスナップ写真でも画質の向上を感じるほど効果が出ていると言えます。
iPhone 14はiPhone 13 Proと同じセンサーシフト式手ぶれ補正内蔵の大型センサーを搭載していますが、それでもiPhone 14の方が、迫力のある色味や被写体がグッとくる写真が撮れるでしょう。
その上で、65%センサーが大型化し、4800万画素のセンサーから1200万画素を作り出すiPhone 14 Proは、室内や夕暮れ時、そして夜の写真の撮影が楽しくなるのではないか、と思います。
今回のiPhone14、14Proのシリーズを一言で表すと?
フリージャーナリスト 西田宗千佳さん
「継続的に顧客を掴むことを考えた中継ぎ世代」
スマホジャーナリスト 石川温さん
プロフェッショナルのためのiPhone
ケータイジャーナリスト 石野純也さん
無印はよく言えばX以降のiPhoneの完成形、悪く言えばマイナーチェンジ。Proに関しては次の5年に向けてのチャレンジがある端末だと思いました。
フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行 さん
15周年目に登場したiPhoneの新たな出発点(常時点灯やDynamic Island、Plusモデルの追加、バッテリー大幅強化など)
ライター 山本敦さん
見かけはあまり変化がないと思われがちなiPhone 14、iPhone 14 Proですが、使い込むうちに良さや変化が実感できる端末ですね。動画撮影時のアクションモード機能がまたいい。iPhoneはこれまでも、センサーで動画のブレを抑えられていましたが、ソフトウェア処理でまた一段、手ぶれを抑える機能をつけた。
私は普段はジンバルは使いませんが、そういう人でも手持ちでブレのない動画が撮れるのは経済的にもお得なんじゃないかなと思いますね。だから”iPhoneちょっと値上がりしたよね”って思う人もいるかもしれませんが、1台で色々なことが出来るようになっているので、全体を見ればお得になっているんじゃないかなと思います。
フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん
iPhone 14は 「熟成」そして「完成形」でしょうか。iPhone 5sのような、中間地点の完成形ですね。またはiPhone X以降、全画面でFace ID搭載のタイプの完成形。そして、iPhone 11以降のカメラを最重視した、完成形の基本形として14があるなと思います。
iPhone 14 Proは「匠の技」です。
新しいカメラを使いました。新しいセンサーを使いました。そういう新しい部品を買ってきて組み込んだら良くなったよ、だけじゃなく、独自の信号処理技術、設計技術で全体の体験が良くなるように組み立てること、レイアウトを工夫すること、それを活かせるようアプリを作り、OSを作りこみ、開発ツールを改良すること、こうした様々な側面を集めて、究極の匠の技として完成させています。値段だけのことはあるなと思いますね。
デジタルクリエーター大石結花さん
iPhone 14: 長く使える相棒
iPhone 14 Pro: 常時表示なしではもう生きていけない
動画クリエーター 大川優介さん
「今回こそPro」。アクションモードがすごい。感動しました。
ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部)
バッテリー、カメラというスマホの2つの最重要ポイントを進化させつつ、スタンダードモデルとProモデルの明確な差別化、「安全」という新しい価値の追加が新機軸。
次のページではDynamic Islandや進化したカメラについて聞いています。
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