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今回のiPhone 14 Proの進化について伺います

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フリージャーナリスト 西田宗千佳さん

Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

工夫としてはいいものです。結局穴があることに変わりはないですが、「重要な通知はあの周囲にある」「再生中の音楽などがわかりやすい」という点を考えればプラスかと。

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

輝度ピークは高く、外での魅力は高いかと思います。常時表示は好みが別れるかと。ただし、黒に文字だけよりはずいぶん見栄えのする表示なので、私は好きです。

スマホジャーナリスト 石川温さん

・Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

Andoridスマホだと数年前の手法だけど、アップルはソフトウェアの力で「後追い」とは感じさせない、洗練されたユーザーインターフェースに仕上げてしまった。ハードとソフトを手がける、垂直統合ならではアップルらしいアプローチで感心させられた

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

意外と便利なのが常時表示。常に時計と待ち受けに設定している子どもの笑顔を見られるのは嬉しい。1Hzは他社でもやっているが、こんな風に使うのかと驚いている。

ケータイジャーナリスト 石野純也さん

・Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

一言で言えば、アイディア勝ち。普通だと単なるデカいパンチホールと思われてしまうところを、ユーザーインターフェイスと一体化させたことで新味が出たと思います。垂直統合でハードからソフトまで作っているアップルならではではないでしょうか。

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

常時表示は置きっぱなしで時計が見れて便利です。ワイヤレス充電のスタンド型だと、さらにこの機能を生かせると思います。

フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行 さん

ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

15年前の初代iPhone登場以来続いてきた、自動/手動による画面offがなくなった。本体のサイドボタンを押しても画面は暗くなるだけでついたまま。iPhone 14 Pro/Pro Maxの常時表示はiPhone史上最大の進化のひとつだ。常時表示そのものはApple Watchも既に採用していたが、自動的にon/offしていたApple Watchと異なりiPhoneは節電のために用事が終わったらユーザーが意識的に画面を消していたことも多いデバイス。消したつもりの画面がついたままなことには、かなり違和感を感じるはず。

既に同様の機能を搭載していた他社製品もあるが、アップルはこのタイミングでOSにロック画面のカスタマイズ機能を重ねてくるとで暗転表示中の画面にタイマーや再生中の曲など有益な情報を表示できる点が異なる。

筆者の場合、例えば数GBを超える巨大なファイルをAirDropで送受信している時、画面が消えてしまうと果たしてちゃんと送受信が続いているのか不安になり、画面をoffにする機能を無効にして転送をしていることが多かった。今後、こうした転送状況もロック画面に表示されると良いと思う(現状では、AirDropのファイル転送は、Dynamic Islandには表示されるが、ロック画面には表示されない)。

ライター 山本敦さん

・Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

非常に面白い機能だと思いました。ディスプレーのフロントカメラのトップのエリアですね。今までダサいとか、かっこ悪いとか、忌み嫌われていたスペースに情報をディスプレーしたりとか、タップでアプリに飛ぶという機能を持たせた。すごく画期的なことだと思います。実際に触ってみると”いいじゃないか”と思う方、きっと多いと思います。“こいつ新しいiPhone持ってるな”と周りにアピールもできますし、買ってよかったと思える機能かもしれません

ちなみにDynamic Islandは、Appleの純正ミュージックアプリのほか、AmazonミュージックやYouTube Musicにも対応しています。再生すると、ジャケ写と音のウェーブが小さく表示されて、格好いいんですね。今後音楽を聴く時のポータブルオーディオプレーヤーとしても、凄く”イケてる感じ”になるんじゃないかと思います。

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

iPhone 14 Proは、HDRの画質が上がりました。そしてもう一つ、常時表示ディスプレイがとても良い。スマートフォンの常時表示ディスプレイは他にも搭載している製品がもうあるんですが、iPhone 14 Proの常時表示ディスプレイは、カラフルで情報量もたくさん表示されます。

例えばミュージックアプリを再生中にジャケ写を常時表示できるので、待機画面が格好いいんですよね。それと、ボイスメモアプリも対応しています。私は仕事がら、インタビューでボイスメモをよく使うんですが、使用中に画面が真っ暗になると、タップして起動する必要があり、凄くわずらわしかったんです。

常時表示ディスプレイがあれば、録音状態がリアルタイムでわかる。これはかなり実用的ですよね。なお、常時表示ディスブレイ稼働時は、画面のリフレッシュレートが1Hzに抑えられているので、消費電力が少ないのも特徴です。

フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん

・Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

この部分、いろいろな使い方が可能です。例えばアプリの利用状況や通知もわかりやすく、画面遷移しやすい。ショートカットとして使えるので、ボタンがないiPhoneシリーズの操作性がさらに良くなります。通知が便利な以上に「簡単に素早く操作できる」のが見事だなと思いました。

カメラの切り欠き、ノッチをどうするか。いくら小さくしてもゼロにならないなら、上手く使って操作性につなげるという、実にAppleらしい非常に凝った作りです。小さいけれどとても綺麗に表示されますし、リフレッシュレートも良い。それと、常時表示は思ったより結構明るいので、電池の消費が心配になるほど、よくできてます。

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

常時表示では、コンプリケーションと、下の通知部分に音楽再生中のNow Playingの操作パネルが出ます。iOS 16で、ロック画面のデザインが大きく変わりましたが、アプリ開発環境の進化に伴って、総合的に便利になるように常時表示が作られているんですね。

単にいい部品、いいディスプレー、いいカメラを持ってくるだけじゃなく、アプリやOSの開発能力、ハードウェア設計の優れているところと、色々な要素が、ガチャコンと一緒にして価値を高めていくので、非常にAppleらしいなと感じました。

デジタルクリエーター大石結花さん

・Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

ハードウェアとソフトウェアの楽しい融合で、アニメーションや影の付き方にも工夫がされていて使っていてとても楽しいです。最初は名前が面白いなと思いましたが、たしかに島のようにふわっと画面の上を浮遊しているようです。

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

常時表示は数日使ってみたら、もうない生活には戻れないなと思ってしまいました。時計だけが出るのではなく、想像以上に壁紙の写真が明るく見えたり、Live activitiesの情報がアップデートされているのも便利です。

動画クリエーター 大川優介さん

・Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

正直WebサイトやYouTubeの情報を見るだけだと伝わらないと思っていて、実際に体感しないとわからないと思うんです。アラームや、音楽再生中、マップの利用時など、随時表示される。これは正直感動しました。そして、マクロで見ると少し動いてるんですよね。タイマーの時とか徐々に動いていて。ソフトなのか、ハードなのか、と言われたれしますけど、僕的には生き物なんじゃないかなと思っています。

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

やっぱり、常時表示ディスプレイは好きですね。僕は、月水金に記事を書いているんですが、日付を確認するとき、これまでは画面をタップして確認する必要があった。なので、すごく助かります。

ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部)

・Dynamic Islandについて、どう思われましたか?

ハードウェアとソフトウェア、アニメーションデザイン、サードパーティーも巻き込むアプリ用APIと、垂直統合しているAppleらしい意欲的な実装だと感じました。Androidデバイスにパンチホールもピルホールも既に長らく存在していましたが、Appleはこれをデザインと体験に組み込んだ点が新しく映ります

特に、流麗で生き物のようなアニメーションは、高いフレームレートのアニメを惜しみなく使っており、A16 Bionicで省電力化された性能コアとGPUコア、そして新たに搭載したDisplay EngineとProMotionの組み合わせによるディスプレイ駆動と、日常的にヌルヌル動かしても電池を消耗しない仕掛けをチップレベルでサポートしている点もまた、真似するのが難しいユニークさになっていると思います。

・ディスプレイの進化について、どう思われましたか?

常時点灯ディスプレイについても、Androidスマートフォンでは珍しくありませんでしたが、ウィジェットのAPIの整備、画像の被写体分離による演出など、OSレベルで何を表示すると良いか?という点を予め準備してきた結果である点で、ハードウェアの実装だけでは成立しない『体験』を作り出している点は、Appleらしさが光ります。また、2000ニトへと引き上げられた最大輝度は、屋外での利用時の視認性向上に役立つと考えます。

今回のiPhone Proのカメラについて、48MPカメラで、写真・動画共に、何が変わりそう、変わったでしょうか

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フリージャーナリスト 西田宗千佳さん

暗所性能を含め、写真が「自然に写っていると感じられる」(本当に自然かはまた別の話)という意味では間違いなくプラスです。動画についてはアクションモードで「ブレのある動画」が減りそうですが、「オン」にするのを忘れて撮るひとは多そうです。

セルフィーについては、AF搭載でピンがあいやすくなったのは大きいかと思います。

スマホジャーナリスト 石川温さん

アクションモードは子どもを追いかけて撮影するのに便利。48MPになって、Apple ProRAWでは画素を切り替えて撮影できるなど、かなりプロ仕様になったのが、写真好きには嬉しい進化かも知れない。

ケータイジャーナリスト 石野純也さん

静止画は暗い場所でも本当にキレイになりました。2倍ズーム、3倍ズームと段階を追えるのもいい点で、特に2倍のクオリティが上がって使い勝手がよくなりました

セルフィーについても、フォトニックエンジンのおかげで暗所性能が上がっているほか、AFがついたので撮影の幅が広がったと思います。

フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行 さん

48MPで写真が記録されるのはRAWファイルで撮影した時のみになるが、本気で撮影したい時、少しでも多くの画素を記録として残せるのは歓迎している。それにより後から写真の一部を切り抜き加工する際の自由度が増すからだ。

今後、AI(機械学習)を使ったアプリが増えてくると思うが、その際にも、この情報量の増加が貢献すると思う。ただし、その分、消費するストレージの容量も大きくなる。自分はこれまでのiPhoneでおよそ8ヶ月で1TBのストレージを使い切っていただけに余計心配だ(ほとんどの人には無用の心配だと思うが)。

ライター 山本敦さん

今回、iPhoneで初めて48メガピクセルの高精細なセンサーが搭載されました。効いてくるのはピクセルビニングですね、これは4つのピクセルを1つにまとめて機能させてることで、より明るく高精細のな写真を撮れる技術です。これがiPhone 14 Proの広角カメラで利用できます。

ピクセルビニング自体は、そんなに珍しくないですし、他のスマホにも搭載されていますが、iPhoneのカメラとして、使いやすく、簡単にきれいな写真撮影が可能になるところまで落とし込んだのが凄いですね

一般の方がApple Pro RAWでRAW画像を撮ることはあまりないでしょうが、Appleの思惑は、いわゆるフォトグラフィーのプロフェッショナルに、サブカメラというか、デジタルカメラではちょっと撮れないようなシーンで使わせて、広めていく、そんな狙いがあるんじゃないかと思いました。

フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん

パッと見、画作りが同じなので、それほど大きく変わってないように見えるかもしれません。ただ、よく見ると色の密度が全然違います。輝度と色情報を別々に捉えると、色のノイズや情報量が増えている。拡大すると木の葉の一つ一つの描写がS/N感、ノイズ感が無く収まりがいいんですね。すごくクリアで実体感があるように見える。単に輝度の情報だけじゃなく、色の解像度が増えた印象を持っています

そして、4,800万画素になることで良くなったのは、2倍モードです。4,800万画素になったことで真ん中を切り抜いただけでも輝度情報が1,200万画素分ある。その1,200万画素分を使って2倍を実現している。確かに4,800万全部使った時に比べると情報の密度感はないんですけれども、2倍モードっていうのが望遠モードとか非常に綺麗ですね。

2倍望遠と言ってもメインカメラは24ミリ相当ですから、この2倍モードと48ミリ、つまりいわゆるカメラの標準レンズとほぼ同じような価格なので、ぱっと見た感じの風景を切り取るのにぴったりですよね。非常に使いやすいですから、3倍モードの望遠カメラ、さらに超広角は12ミリ相当、合わせて4つのレンズを切り替えながら、こう撮影を楽しむようなそういうイメージで僕は使えてますね。これは非常に腑に落ちるところでした。

暗所の写りも、かなり良くなりましたね。14Pro はそもそもナイトモードに入ることが減りましたし、ナイトモードに入っても自動露出時間がぐっと短くなっています。つまり、以前と同じ画質を、より短い時間で出せるようになったということ。ホールド時間も短く済んで、被写体はより綺麗に写る。暗所性能の向上は信号処理も含めてだと思いますが、かなりよくなっています。

デジタルクリエーター大石結花さん

48MPのメインカメラの写真はProRAWを使わないといけなく、適当に撮りまくると容量を食ってしまいますが、ここぞというときに簡単にProRAWをオンにして撮影して、自由にあとからクロップしてもクオリティを保てることが魅力的です。

動画の部分では、センサーが大きくなったことによって、より明るくなっていることが嬉しいです。また、2xカメラも増え、カメラが実質4つあるように使えます。ミラーレスだったらレンズを持ち歩いたり、長いズームレンズを持ち歩かなければいけないところ、iPhoneだけで済んでしまいます。

セルフィーカメラはF値が下がり、AFが入り、結構寄れるようにもなりました。焦点距離をあまり気にせず撮れるようになったと思います。

動画クリエイターとしては、メインカメラとフロントカメラは動画でよく使うカメラなので、明るくなることは嬉しいです。

動画クリエーター 大川優介さん

従来の2倍ズームは、1,200万画素のズームなので、解像度が落ちていましたが、今回は4,800万画素ですごく綺麗な2倍ズームが撮れるというのが、アップデートですね。

あとは、48MPが必要かどうか、という話ですが、カメラマンやクリエイターじゃない方からすると、ちょっと悩ましいとは思います。ただ、見た景色をしっかり鮮明に残すという上で、僕はこのカメラの進化は、圧倒的に嬉しいことだと思っています。

写真だけじゃなくて動画もですね。今回の、このiPhoneの表現力、シネマティックモード4K・アクションモードは本当に、一眼ミラーレスとまでは言わないけれども、スマートフォンではかなり高いレベルの表現ができるんじゃないかなと思います

ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部)

メインカメラについては、画質の点では前述の通り、Photonic Engineと大型化・高画素化されたセンサーによる画質向上は、暗所だけでなく室内や屋外でも体験できるレベルで違いがあります。

画素数が拡がったことで、ピクセル合成やクロップ、ソフトウェア手ぶれ補正など、できる事の幅が大幅に拡がっている点、これらを既存のカメラアプリに盛りこんできている点で、iPhone 14 Proはカメラとしてかなり面白い製品に仕上がっていると思います。

また14・14 Proの双方でAF対応のインカメラは、写真はもちろん、ビデオ撮影時も含め、ポートレートモードやシネマティックモードを使わなくても自然なボケ味が得られるため、セルフィーの写真や動画の映え方が向上します。Proモデルだけでなく14でも対応した点で、若年層からも「このインカメラを使いたい」という指名買いが入るのではないでしょうか

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ガジェタッチ編集部

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