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新型Apple Watchを実際に使ったジャーナリスト9人が感じたこと【一斉先行レビュー】

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9月16日(金)に販売開始となるApple Watch SEとSeries 8。ガジェタッチでは今回、先行レビュアーであるジャーナリスト・YouTuberの皆さんに、その魅力と、実際に使ってみた体験について一斉にお聞きしました。貴重なレビューの総まとめ。じっくりとご覧ください。

Apple Watch Series 8、Apple Watch SEシリーズはそれぞれどんな人におすすめですか?

フリージャーナリスト 西田宗千佳さん @mnishi41

どちらも大きな変化ではないので、既存ユーザー向けには「そろそろ買い替えなければ」という人向け、というのがポイント。

新しくユーザーに、という意味なら、8は女性に向いているでしょう。

どちらも「衝突事故検出」の搭載は大きいかと思います。

スマホジャーナリスト 石川温さん @iskw226

幅広い人にはSeries 8、子どもやシニアの見守り、初めてwatchにデビューする人はSEでいいのかと。

ケータイジャーナリスト 石野純也さん @june_ya

8は割と今までのWatchから買い替える人、SEは子供に単体で持たせたり、とりあえずApple Watchとはなんぞやという人が使う最初の1台にいいと思います。

フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行さん @nobi

Apple Watchは、他にお気に入りの時計がなく、日々の健康を気遣うすべての人にオススメ。ただし、初めて使う人は、使い始めてから1週間は「いらない」と思った通知を根気よくOFFにしていかないと、かえって精神的に不健康になってしまうと思います。いらない通知を送ってきているのはどのアプリかを見極め、それらを片っ端からoffにすることでiPhoneの使い勝手も良くなる。

そんなApple Watchの中でもバランスが良く、心臓に異常を感じたその瞬間に測れる心電図や、コロナ禍に注目を集めた血中酸素ウェルネス、そして新機能の皮膚温の変化を測って健康を気遣いたい人はseries 8がオススメ。

健康上の心配はないけれど、日々の連絡や位置確認、転倒や交通事故など日常に潜む危険を検知したときの安心安全機能だけで十分という人は価格も手頃なSEで十分。

ライター 山本敦さん

初めてApple Watchを買うなら、Series 8がオススメです。というのも、常時表示ディスプレイや血中酸素ウェルネス、心電図の計測機能など、Apple Watchで楽しめるものが全部入っている。だから物足りなさを感じない。急速充電機能も付いていますし、普段使いに便利な機能も多いので、Apple Watchを今から買うならば、Series 8から買うことをお勧めします。

あと、SEですね。ちょっと意外に思われるかもしれないですが、私はカジュアルなスポーツシーン向けのスポーツウォッチとして、SEを選ぶのがいいんじゃないかと思います。同時期に発表されたApple Watch Ultraはタフネスモデルで、登山やダイビング、ハードなスポーツにはぴったりですが、もっと気軽なウォーキングやジョギング、ジムに行ってちょっと計測するなど、そういうシーンでスポーツウォッチとしてカジュアルに使うなら、SEを1台持ってみるというのもいいんじゃないかなと。もしかしたら、Series 8とSE、2台持って使い分けなんていうのも悪くないかと思います。

フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん @rokuzouhonda

Series 5以降はセンサーは進化していますが、そんなに大きくは変わっていません。iPhoneとしかペアリングできず、Androidは当然使えないけれども、そうした中でも世界No.1を7年連続で続けている。毎年毎年の定番の時計です。

SEは、低価格も一つの魅力ですが、子どもや高齢者に装着してもらって居場所を確認する見守りのためのツールとしてもSEはそういう役割かなとも言ってます。転倒検出のほか、GPSも積んでいるので見守り系の役目と、ベーシックな健康を守る。そういう定番です。予算的に厳しいなら、基本的な機能はSEで十分。そういう選び方でいいんじゃないかな。

デジタルクリエーター大石結花さん @yukaohishi

Series 8は皮膚温測定機能付いて、過去の排卵日を推定できるようになりました。女性で周期管理をしている方にとってはすごく大きいアップデートです。

SEは背面の素材が変わって、より軽量になったので、軽さを重視したい人にとっては、SEがとても魅力的だと思います。

ThunderVolt編集長 村上タクタさん @Takuta

いつも言うのですが、若い人はSEでいいと思います。ほとんどの機能はありますから。年齢を重ねると生活習慣病とか、心臓とかいろいろ気になって来ますから、心電図や、血中酸素濃度が測れた方が良いと思います。

むしろ、すべての高齢者の方にApple Watchを使って欲しいというのが本心です。Apple Watchは自分の身体の計器盤。私の知人にも『Apple Watchをしていれば死なずにすんだかも』という人がいます。転倒検出や、衝突事故検出などを含め、親しい人には、かならずApple Watchをしていて欲しいと思います。

ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部) @taromatsumura

話題性は同時に発表されたUltraに集中しているかと思いますが、セールスApple Watch SEが中心になるでしょう。

心電図などのより専門的な計測機能がいらない若い世代にとっては、Series 8ではなくSEという選択肢が必要十分となっているからです。その点で、SEの基本性能のアップデートがかかって新製品となった点で、話題になりやすくセールスしやすくなる効果があったのではないか、と思います。

一方、Series 8は、30代の女性への訴求が今後進んでいくでしょう。皮膚温による周期や排卵の分析については、避妊治療が現実的でないひとにとっては抵抗感があるかもしれませんが、実際に取り組んでいると、記録や予測などで正確性が増すことは、妊活ストレスの大幅な軽減につながると考えられます。

Apple Watch Series 8のイチオシポイントはどこでしょうか。

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フリージャーナリスト 西田宗千佳さん

皮膚温センサーでしょうか。常に体温変化を記録したい、という意味では女性向けではありますが、男性でも、「ちょっと熱っぽい」時に温度計を持ち出さずに目安がわかる、という意味では重要かと思います。

スマホジャーナリスト 石川温さん

「完成されたデザイン、使い勝手」。もはや進化する余地はあまりないのか知れないと感じさせられた。

ケータイジャーナリスト 石野純也さん

皮膚温センサーが加わったぐらいなので、あまり7から代わっていないと言えば変わっていないのですが、毎年買い替えるようなものでもないので、5や6からの買い替えだとディスプレイサイズが大きくなっていたりする点はいいと思います。

衝突検知機能も、もしものときのためにいい機能だと思いました。

フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行さん

昨年のモデル、Series 7との比較で最も特徴的なのは皮膚温センサーと交通事故の衝突の検知。あとは用意されたケースの色の違いなどもあるが、気にするべきはこの2つのポイントだ。皮膚温の変化を使って生理期間や排卵期などを検知し、しっかり管理したい女性のニーズはある程度あるかも知れない。

同じ皮膚温のチェックは男性でも交感神経/副交感神経の働きを知るのに役立つかも知れないが女性向けの機能のようにアプリが用意されているわけではなく、メリットは感じにくいかも知れない。まだApple Watchを持っていなかったり、話題の血中酸素ウェルネス機能を使いたい人には良い選択肢だと言える。

ライター 山本敦さん

画面が大きいことは、いろいろな場面で効いてきますね。常時表示ディスププレイが便利というだけでなく、watchOS 9の新機能として追加された、日本語キーボードはタイピングがしやすい。これもSeries 8の魅力かと思います。セルラーモデルだとiPhoneを持たずにちょっとした外出が出来ますよね。そこで、メッセージを受け取れる。返事をする時、これまではスタンプか音声入力しかできず、正しいメッセージが送れないこともありました。これからはテキストタイピングで正確な返事ができる。コミュニケーション端末として凄くいいと思います。

フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん

Apple Watchだということ、ですね。

iPhoneを使っているなら選択肢はコレです。

デジタルクリエイター 大石結花さん

やっぱり皮膚温測定機能です。主に女性の周期管理が目的の機能なので、必要ない方にとっては関係ないなと思われたかもしれませんが、とても大きい機能ですね。従来の管理の仕方は面倒であまり持続可能ではない。

今も私はApple Watchを着けて寝ていますが、そのままの習慣を継続するだけで、周期のより詳細なデータが取れるというのはとても嬉しいです。

ThunderVolt編集長 村上タクタさん

機能としては、皮膚温センサーがトピックですが、私は女性ではないので恩恵にはあずかれません。それでも、皮膚温の変動を測定できることが、自分の体調の変動をとらえる上で役に立つと思っています。watchOS 9の機能ですが、睡眠とインターバルトレーニングも気になっています。

最近、眠りが浅くなっているので、それをモニターしたいですし、インターバルトレーニングはかなり強度の強いトレーニングができるので、使うのが楽しみです。

ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部)

Series 8のポイントは皮膚温センサー。理由は前述の通りです。それ以外のユーザーは、例えばHERMESモデルが欲しい、ステンレスのケースが良い、という理由以外なら、SEを選択しても満足できるのではないか、と考えられます。

新センサーの皮膚温センサー・衝突事故検出についてどう思われたか教えてください。

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フリージャーナリスト 西田宗千佳さん

どちらも大きな要素です。おそらく次のモデルあたりではどちらも「全機種に搭載される必須機能」になると予想しています。

スマホジャーナリスト 石川温さん

皮膚温センサーは女性向けなイメージが強いが、日々、記録させるのは意外と便利なのかも。衝突事故検知は試して記事を書けないのが残念。

ケータイジャーナリスト 石野純也さん

皮膚温センサーは割と女性向けの意味合いが強いので、個人的にはあまり役立てる方法がないのですが、体調の変化を知るにはいいかもしれないと思いました。

衝突事故検知に関しては、もしものときの安心感にはなります。さすがに試せないので、本当にどこまで機能するのか、何とも言えないところですが。

フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行さん

外気温などの影響を受けて、正確に測ることが難しい体温ではなく、日々の計測を通しての皮膚温の変化に着目したあたりは、これまでにも多くの学術研究機関と医療研究を続けてきたアップルらしいと思った。

最もその用途としてすぐに役立ちそうなのは、今のところ排卵期を含む成人女性の身体の周期を検知し記録、管理することだけだ。ベース温度の変化が時差ぼけなど自律神経の異常を調べる上で役立つと想像している。ただし、現段階では、それを役立てるアプリも十分な基礎データもない。

Apple Watch Series 8が普及することで、今後、そうした研究が進み、これまで日々の生活であまり意識することがなかった自律神経の状態を自分で記録しコンディショニングできるアプリなどが登場すれば、それはウェルネスや生活の質向上の点において非常に大きなポテンシャルがあると思う。

ライター 山本敦さん

今回のSeries 8の目玉の皮膚温センサーは、手首の皮膚からユーザーの体温を測定するもの。睡眠時にApple Watchを装着して計測します。データは、ヘルスケアアプリに体温の変遷がグラフで表示されます。そのグラフを見れば、女性のバイオリズムがチェックできる、という機能です。誤解されがちですが、オンデマンドで体温を測る機能ではありません。

最近、パンデミックもあって検温する機会が多々ありましたし、出来たら便利と思うんですが実は今、手首の位置で、人間の体温を正確に測れるセンサーの技術は、まだないんです。でも、その成熟していない技術を無理やり乗せることをAppleは良しとしなかった。だからと言って限定的な機能にせず、きちんと皮膚温を追いかけてデータにし、価値あるものに変えていく。ヘルスケアアプリとの連動があれば、今後色々な使い方ができると思います。

今回フィーチャーされているのは女性の健康を見守る機能ですが、たとえば今後、男性が装着した際に、その変遷をチェックすると、ストレスを検知するとか、睡眠アプリと連動して質のいい眠りを測定する、などの未来もあるかも知れません。サードパーティーのデベロッパーと一緒に面白いものがたくさん生まれてくるんじゃないかなと期待しています。

フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん

機能自体は、スマートウォッチとしてのライバル、Fitbitも搭載しているものですので、搭載したのは良いですね。寝ている間に体温の傾向を記録するんですが、5夜連続データがないと推測ができない。装着して寝られる我慢強い人向きかと思います。

あと、特に基礎体温を測ってらっしゃる女性向けですね。女性の体調は、周期と連動しているという話ですから。懸念点は、着けて寝るならバッテリーの性能をもう少し上げて欲しいかなと。そして、衝突事故検知ですが、アメリカだと郊外での単独事故・自損事故がほとんどだそう。自損事故で知らせる手段がないことから緊急SOSが搭載されたようです。

高齢者や子どもの見守り、健康の管理、心房細動機能とか、Apple Watchは命を守る方向にかなり振ってる感じがします。粛々と人の生命、生命健康を守るってところを頑張って欲しいですね。

デジタルクリエイター 大石結花さん

衝突事故検知機能について。これはもう、誰も使わなくていいことを願いますが、万が一の時にとても助かるんじゃないでしょうか。

ThunderVolt編集長 村上タクタさん

皮膚温センサーは男性でも体調管理に役立つと思っています。衝突事故検知に関しては、私、以前、バイク雑誌の編集者をして日本中、世界中駆け回っていましたので、いろんなところでいろんな交通事故を見ました。衝突事故検知で助けられる命があるなら、素晴らしい機能だと思います。

日本でも崖から落ちて、それがどこか分からずに救助が遅れることも多いと思います。iPhoneやApple Watchをしていることで、そういうアクシデントから救われるということで素晴らしいのではないでしょうか。

ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部)

SEにも、衝突事故検知機能を搭載した点は、安全に関わる機能を製品のグレードにかかわらず搭載するというAppleの配慮、あるいはリスクヘッジの側面を感じます。

低価格のApple Watch SE、ハイスペックなUltra、それぞれの魅力と、Appleがどちらもラインナップしている理由は何だと思いますか?

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フリージャーナリスト 西田宗千佳さん

スマートウォッチは中国系メーカーの低価格戦略も強いので、高い機種だけでは成立しません。なので、できるだけ価格を抑えたSEは必須です。一方でスタンダードモデルだけではそろそろ寂しい。「なんだかんだと理由をつけて買える、特盛で特別なもの」を含め、3ラインあることがマーケティング上重要です。

そこで、宝飾系路線はあまりうまくいきませんでした。しかしフィットネスはApple Watchで重要な要素になったので、ダイバーズウォッチの流れに乗った「ハイエンド」はあっていいかと思います。

ダイバーズウォッチをしている人、登山用時計をつけている人、パイロットウォッチをつけてる人がみんな「そういう仕事の人」かというとそうでもなく、むしろ「そういう世界に憧れのある人」がほとんどなので、Ultraを買うのも、ほとんどが普通の人でしょう。

「デカくて変身ブレスレットみたい」だって? むしろそのデカさがいいんじゃないですか!(個人の感想です)

スマホジャーナリスト 石川温さん

ProとSEを用意するiPhone、ProとAir、ノーマルを用意するiPadと同じ3つのカテゴリーのユーザーを狙っている感がある。

飛行機で例えるなら「LCC」「エコノミー」「ビジネスクラス」といった感じ。

Ultraは見た目はアウトドアだが、アップル製品ならなんでも買っちゃう「太客」を狙っている。さらにサイズの制約がないので、今後、様々なセンサーを載せてきそうで、進化に期待。

ケータイジャーナリスト 石野純也さん

やはりApple Watchが広がってきたことが大きいかと思います。腕時計だと考えると単一の価格帯やデザインですべてのユーザーをカバーするのは難しいですし、実際に今までのApple Watchの延長線にある端末だけだと、エクストリームスポーツには機能が不足していたのは事実だと思います。

逆に、子どもに与える端末としては、通常のSeriesのApple Watchは高すぎるので、SEはマストだと思います。

フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行さん

SEの魅力は価格、そして親のiPhoneを使って子供用にセットアップできること。

Ultraの魅力は、過酷なアウトドアや潜水中の利用にも耐えられるタフで多機能なスマートウォッチながら、高級感あるチタニウムケースを中心としたスタイリング、高精度なGPSを利用したウェイポイントの設置やナビ、長時間バッテリー駆動など街使いでも十分魅力的な時計に仕上がっていること。

ライター 山本敦さん

今回、Apple Watchは3つのSeriesに分かれました。Ultraはタフネスモデル。これ、私の周りでも欲しいという声をよく聞くようになりました。でも、スマートウォッチ未体験の人が多い印象なんですよ。今まで、ダイバーズウォッチやゴツい腕時計、アナログ腕時計を着けていた人の初めてのApple Watchになりそうということですね。Ultraは時計自体にこだわりのある層を、今後拾っていくんじゃないかなと思いました。

Series 8はやはりバランスがいい。カラバリも多くて、ビギナーにはすごく良い選択肢になると思います。そしてSEですね。やはり圧倒的な3万7800円という価格が手ごろなので、SEを初めてのApple Watchとして使いたい学生の方も増えるんじゃないかなと。こうした形で3つのApple Watchは揃ったことで、ユーザーの層が一気に今年から広がるというようなことが起きるんじゃないかなと思ってます。

フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん

僕はSE=スタンダードエディションと解釈しています。そのカテゴリーのApple製品で、一番ベーシックな機能が全て揃ったものがSE。それが更新されていくイメージです。毎年は変わらないけれど、今後大きくApple Watchが変われば、SEも変わると思います。そして、ハイスペックなUltraですが、これは”ブランド作り”と捉えています。時計はそもそも、目的を意識を強く持った製品だと思うんですね。

例えばその昔パイロットが時計を使って巡航速度を測るというシーンがありましたし、ダイバーはダイバーウォッチを使うと。目的ごと進化していくのが時計なわけです。それで、どの製品も、極限状態でそれが機能するように、突き詰めてきた。そして、色んな時計ブランドが生まれてきたわけです。

Apple Watchも同様で、雪山のもうホント遭難しそうな場所で命を助けるとか、そこでの行動に役立てるとか、エクストリームな場所での利用シーンをカバーして、それに耐えられるヘビーデューティーな製品を作っていく。スペックの高い製品を作ることで、結果、その下の標準的なNumbers Seriesの価値も高まっていくのかなと思います。

デジタルクリエイター 大石結花さん

今までもApple Watch SEは入門機として人気ですよね。今回はApple Watch Ultra が仲間入りしました。初めてのハイエンドモデルだと思います。今までリーチできなかったハイエンド層、本気のアスリート層にリーチできるんじゃないでしょうか。

ThunderVolt編集長 村上タクタさん

2015年に登場したApple Watchは、どういうアイテムであるべきか、悩んでいたのでしょう。しかし、作り続ける中で、ヘルスケア・フィットネスデバイスとしての使命に目覚めたように思います。スタンダードモデルはそこを中心に作り込んでいっています。

しかし、多くの人の健康を望むなら、高価になるのは逆効果の側面があります。そこでSEを作ったのでしょう。加えて、普及するにつれて、従来の知的でスマートなApple Watchだけではカバーできない部分もでてきていました。

Ultraは純粋に機能として、非常にアクティブな人をカバーするとともに、ファッションとして積極的な人をカバーしたかったのだと思います。G-SHOCKが売れたり、街中しか乗らない人でもワイルドな4駆を買ったりするじゃないですか。そういうスマートさだけでなく、パワーを誇示したい人にアピールしたいんだと思います。

ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部)

いままでナンバーシリーズ(Series X)がラインアップの中心で、高級ラインのEditionと廉価版のSEという構成でしたが、2022年のラインアップで、それぞれのポジションが変化したと見ています。

SEについては繰り返しになってしまいますが、Watch体験を必要十分に満たすスタンダードエディションとも言うべき存在で、Series 8は新しい機能に魅力を感じる人のための製品という位置づけが明確になったと思います。

またUltraは、かなりアウトドア、シリアスなスポーツ、マリンスポーツを意識したデザインと演出になっていますが、大きな文字盤の時計としては軽く、またいままでのApple Watchらしくないケースであるため、新し物好きにとっても楽しめる製品だと思いました。

バッテリーの持ちはどのぐらい”オススメ度”に影響するでしょうか。低電力モードは魅力だと思いますか?

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フリージャーナリスト 西田宗千佳さん

バッテリーの持ちは重要です。ただ、今はちょっと短すぎる。低電力モードはアリですが、本当に皆ずっと低電力モードにするかは疑問です。

スマホジャーナリスト 石川温さん

Ultraのバッテリーは山に数日かけて登る人には物足りないのでは。しかし、Ultraをユーザーのほとんどが地上で普通に使うと思うので、これくらいのバッテリーで充分なのではないか。

ケータイジャーナリスト 石野純也さん

低電力モードは魅力で、特に長時間フライトのようなときには設定したいと思います。

バッテリーの持ちは、競合製品を踏まえるともう少し長くなってほしいところで、お勧め度には影響すると思います。

フリージャーナリスト/コンサルタント 林信行 さん

「いざ」という時はいつでも起こり得るので、この機能があることは魅力だと思う。

Apple Watchでバッテリーが足りなくなるのは「充電をし忘れた」時と飛行機の国際線で10時間以上の移動をするときくらい(ただし、後者は機内に充電器を持ち込んでいて困らないことが多い)。半年に2〜3回あるかないか。これからコロナかが収まり海外への出張が増えてくるなら、ありがたみが増えるかもしれない。

ライター 山本敦さん

バッテリーの減りが気になる人は多いと思うんですが、watchOS 9から低電力モードがつきました。Series 8なら、18時間から36時間に伸ばせる、実用的な機能です。セルラーモデルなら、通信機能を抑えたり、通知に制限をかけて、バッテリーの消費を抑えるという感じです。バッテリーの減りが気になってスマートウオッチが使えない人もいると思うので、今回、その辺が改善されたかと思います。

フリーランスジャーナリスト 本田雅一さん

低電力モードは結構魅力ですね。普段は低電力モードでも、ほとんど大丈夫でしょう。今後の要望としてはまず、人の行動パターンを理解して、機械学習で最適化して欲しいなと。つまり行動パターンや状況に応じて電力モードが遷移するイメージです。ある人は電池持ちが悪いんだけど、ある人は電池持ちすっごい長いっていう差が出てきてもいいかな。そこら辺は、最適化としてもっと進んで欲しいなと思います。なので、電池が2倍なUltraを、僕は欲しいと思いましたね。Series 8の1日連続18時間はちょっと不満でしょう。

Ultraの36時間が標準のApple Watchで実現して欲しいと思います。今現在、低電力モードとの切り替えも素早くはできるとはいえ、電池持ちに関しては唯一の僕は弱点だと思ってるので、電池持ちがもっともっと良くなれば、さらにオススメできると思います。

デジタルクリエイター 大石結花さん

バッテリー持ちは、かなり重要ですね。睡眠トラッキングもそうですが、今回の皮膚温測定機能など、データを集めるには睡眠時に装着している必要があるので、バッテリー持ちが良ければ良いほど、トラッキング途中でバッテリーが切れてしまうことを心配する必要がなくなります。

充電は日中のスキマ時間か、お風呂に入っている間などにしておく。そして、寝ている間は安心して着け続けられる。これが一番いいと思います。新しい低電力モードは今までの低電力モードと違って、アクティビティトラッキングなど一部の機能が使い続けられるのも魅力です。

ThunderVolt編集長 村上タクタさん

日々充電するのがルーチンになっているので、それほど関係ないと思っています。しかし、2日持つなら、たとえば一泊旅行であれば充電器を持つ必要がないし、徹夜したり、一晩中飲み歩いたりした時でも、Apple Watchのバッテリーの心配をしなくていいのは良いと思います。私自身は機能を落としての低電力モードはあまり使わないと思いますが、非常時用としては良いアイデアだと思います。

ジャーナリスト 松村太郎 (ガジェタッチ編集部)

実は、Series 7のバッテリー持続時間はかなり満足しています。

平日も1日を終えるタイミングで残量20〜30%、シアターモードなどで画面を点灯しにくくして週末を過ごせば、ほぼ2日間通しで利用できる程度にスタミナがあります。

ここに、省電力モードが加わることで、36時間=2日分以上の持続時間につながることも期待しています。

その点で、Ultraは通常で2日に1度、省電力モードなら4日間、ギリギリウィークデー金曜日の昼ぐらいまでなら、電池を持たせることができるかもしれない、と期待しています。

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ガジェタッチ編集部

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