Appleは2023年4月10日まで学生向けのキャンペーン「新学期を始めよう」を実施しているが、Apple直営店ではそれに合わせた無料セッションToday at Appleも実施されている。
今回は2月16日にApple丸の内で行われたセッション「ビデオラボ:ぞのさんっと一瞬で心を掴む動画をMacで作ろう」を取材することができた。
今回登壇したぞのさんっは、TikTok300万人、インスタ100万人を誇るビデオクリエイター。元々は建築関係の仕事に従事し、世界各地の建築物を撮影していたそう。しかし、コロナ禍によりそれまでの仕事がなくなり、ビデオクリエイターの道に進む。
そんな中、ベッドの上で1日を過ごすというコンセプトの動画を投稿したところ、ウィル・スミスの目に留まり、拡散され一気に人生が変わったと話す。ちなみにこの時は、本当に通知が止まらなかったそうだ。
それまでも、綺麗な映像やシネマティックな映像はとっていたが、このシェアされて大きな反響を呼んだ動画との違いは何かと考えた時に、コンセプトのありかなしかということに気づいたという。
今回のセッションでは、ぞのさんっがiPhoneで実際に撮影した動画素材をもとに、MacのiMovieを使って編集、実際にショート動画を作成するというもの。ここでもどういったコンセプトを持って、動画を撮影したのか、編集の時にどのような点を意識しているのかなど、かなり実践的な話を聞くことがきた。
動画はApple Storeに入ってきたぞのさんっがAirPods Maxを付けると、銀世界に飛ばされ、外すとApple Storeに戻るというもの。(上記の作品はぞのさんっ本人のもの)
撮影時には納得のいくカットが取れるまで20〜30テイク撮影することも多いそう。トランジションやエフェクトを使わず撮影方法を工夫することで、より魅力的な動画にしている。
編集の時にも、この動画のコンセプト、面白い部分はどこなのかを常に意識し、テンポなどが悪い場合は、何度も撮り直したカットでもバッサリ切ってしまうこともある。また、海外の人にもわかってもらえるよう、テロップなどは入れず映像だけでわかることを意識しているそうだ。
BGMのセレクトもかなり重要で、その選択が違うだけで再生数が2〜3倍も変わるそう。特にテンポ感が非常に重要で、早めのBGMに合わせて動画のスピードも調整するなどかなり細かな仕掛けをしている。
このセッションに参加した人は学生さんの他にも、映像クリエイターを目指す人なども多く参加していて、実際に同じ素材を使って、M2搭載の最新のMacで実際に編集。そして最後にその作品を披露するというコーナーがあったが、同じ素材なのに編集する人で作品の表情が変わるのが非常に面白く、これについてはぞのさんっもかなり驚いてた。
また、質疑応答の時間でもテクニカルな面の話題も出て、参加者が前のめりでこのセッションを受けていたのはのが印象的だった。
今後もToday at Appleでは、学生向けのセッションが多く開催されるので、興味のある方はチェックしてもらいたい。