アメリカ・ラスベガスで開催中のCES2025のメディア向けイベント「Unveiled」で初披露された、インドのスタートアップMecha Systems社が開発した「Mecha Comet」。
ハードウェアとソフトウェアのどちらも、自由に組み替え可能な手のひらサイズのコンピューターです。
見てください、このボディ。ガジェット好きなら触らずにいられないポップなカラーとメカ感です。
画面は3.4インチ、視野角が広く色再現性にすぐれたIPSディスプレイでタッチパネル式。カメラ・マイク・スピーカーを標準搭載しており、写真撮影やビデオチャット、音楽の再生も可能です。
最大の特徴は、OSにLinuxベースの「Mechanix OS」を搭載していること。そしてブートローダー(機械を起動させるための準備役となる部分)からカーネル(機械を動かすための指令役)まですべてがオープンソースで公開されていることです。プログラムや設定を自分好みに書き換えられるので、使い方の幅がぐんと広がりそうですね。
会場で披露されていた本体は、QWERTYキーボードやゲームパッドを“着せ替え”感覚で取り付けられるようになっていました。適度なおもちゃ感と好き勝手できそうな雰囲気、そそられますねぇ。
個人的にいいなと思ったのは左サイドにLANポートが付いているところです。Wi-Fiが使えない環境でも安定した接続を確保したい人にはとても魅力的ですし、「さまざまな国の環境に合わせることができる」ということでもあるわけです。一緒に取材してた、香港在住携帯電話研究家の山根博士もそこが素晴らしいと太鼓判を押していました。
担当者によると「Mecha」と書いて「メカ」と読むのは、日本のアニメ文化の影響を受けたネーミングだそうです。「ガンダムみたいなやつのことだよ!」⋯インドの企業が日本のアニメにインスピレーションを得ているというのは、なんだか親近感がわきますし、嬉しいですね。
今月中にKickstarterで販売を始める予定とのこと。価格はアーリーバードで159ドルから。お手頃かつ、遊べそうでメカ好き、ガジェット好き、端末好きに受けそうなのはもちろんですが、オープンソースで拡張性の高いデバイス=教育の分野での活躍にも期待しているとのこと。スマホが当たり前の時代だからこそ、こんな一風変わった端末の存在は、デバイスとの向き合い方を改めて見直すいい機会になるのではないでしょうか。
会期中はエウレカパークのインドブースでも展示されてきます。
気になる方はKickstarterのウェイティングリストに登録して販売開始を待ちましょう。