
5月25日、渋谷サクラステージ4階の「404 Not Found」で開催された「Manus Fellow Japan 01」は、応募者が130人を超える盛況ぶりとなりました。
当初の定員50名は、応募受付開始からわずか1時間足らずで満員に。会場には最新のAI技術に触れたいという熱意あふれる参加者が集まり、日本初の一般向けManusイベントへの興奮が参加者全員から伝わってきました。
登壇者のプレゼンのほかワークショップ、参加者間でのネットワーキング等も活発に行われ、次世代AIエージェントへの関心の高さが窺えるイベントとなりました。
日本初のManusフェローたちが牽引するFellowミートアップ

日本初のManusフェローであるナル先生と、二番目にフェローとなったいしたにまさきさんのお二人が中心となって企画された今回のイベント。
本人たちによるとイベント実施の正式決定は開催の2日前だったとのことですが、AIの進化スピードに合わせるかのような迅速な企画・実行力で無事にイベント開催へと漕ぎ着けました。会場では、日本におけるManusコミュニティの立ち上げに尽力されているお二人への感謝の声も聞かれました。
Manusとは?自律型AIエージェントの革新性

Manusは、従来のチャットAIとは一線を画す「自律型AIエージェント」です。単純に質問に答えるだけでなく、ユーザーの指示に基づいて複雑なタスクを自ら計画・実行・最適化できる能力を持っています。
技術的な特徴は大きく3つに分けられます。
- マルチモデル統合
複数のAIモデルを統合し、使用者の指示に対して最適なモデルをManusが動的に選択することができます。 - クラウドベース仮想環境
作成したコードをクラウド上の仮想環境に置いてデプロイすることができます。 - エージェントループ
「分析→計画→実行→観察」のプロセスを繰り返しながら、最適な結果を生み出します。これによって、複雑なタスクにも対応することができます。
実用的な機能
ManusはWebブラウジングが可能なため、人間のようにブラウザを操作してデータ収集や作業の自動化を行うことができます。
たとえば「来週の旅行計画を立てて」と依頼すると、Manusは自らホテルや観光地を調べて予算に合わせたプランを提案します。使用者は最終結果を確認してその提案を取り入れたり、より自分好みにしたカスタマイズ案を再考させることができるのです。
実践で示されたManusの可能性

イベントでは、Manusの具体的な活用事例も多数紹介されました。ナル先生が静岡へ向かう道中で作成したレストランの待ち時間アプリでは、エンジニアでも手間のかかる細かい調整作業をManusが短時間で完了させたエピソードが語られました。
また、いしたにまさきさんはビジネスプロセスの効率化について、Manusで生成した自身のプレゼンを用いながら説明。「Manusがここまでやってくれたら、あとは人間の実行力次第」という深い言葉で自身のパートを締めくくりました。
AIによる仕事の代替が議論される昨今ですが、Manusは単純な代替ではなく、人間がより本質的な部分に集中できる環境を提供する存在のように感じられました。
白熱のワークショップ!「Vibe Coding」で実力を体感

本イベントの後半では、参加者がチームに分かれてManusを使ったワークショップが開催されました。Manusに自然言語で指示を出してコーディングする「Vibe Coding」という手法で各チームが自分たちの作りたいものを制作するワークショップでしたが、成果物を競うピッチの優勝チームには豪華景品としてManusのProプランが贈られるとあって各チームの競争も白熱。参加者は意欲を持ってManusに触れることで、その機能性の高さに驚いていました。
優勝作品の完成度がすごい!

このピッチの優勝チームは、わずか1時間ほどで「盛れるカメラ」のアプリケーションを制作。Kawaii Particle Magicと名付けられたアプリは、人物を認識してキラキラのエフェクトが湧き出るというもので、なんとインカメラ制御やハンドトラッキング機能まで実装していました。
Vibe Codingで制作したアプリを正式なサービスとしてローンチするには細かい調整が必要ですが、短時間でアイデアを形にできる可能性を参加者全員が実感できた瞬間でした。
フェロープログラムでさらに広がるコミュニティへ
またこのイベントでは、Manusフェロープログラムへの参加も呼びかけられました。ManusフェロープログラムはManusの可能性を広げ、コミュニティを形成するための重要な取り組みです。
「まず恐れずに参加申し込みをしてみてください」と、日本初のManusフェローであるナル先生は強調していました。フェローになるにあたっては、インフルエンサーなどタレント的要素ばかりが求められるわけでもないようですがLinkedInはじめ、Manus側が確認できるSNSアカウントの情報を充実させておくことは重要なポイントだそうです。
次回開催への期待と今後の展望
盛況のうちに終了したイベントですが、参加者からは「次回はいつですか?」という声が多く聞かれました。主催者側も「定期的な開催を検討している」と前向きな回答をしており、SNS上では既に次回開催の調整も進んでいるようです。
次世代AIエージェントの可能性を体感できた貴重な機会。日本初のManus Fellowイベントは、AIの未来を垣間見る場となりました。