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【PR】韓国スタートアップが描くXRと未来のUI——NIPAパビリオンレポート【XR Fair Tokyo 2025】

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2025年7月2日から東京ビッグサイトで開催された「XR Fair Tokyo」に、韓国のスタートアップ支援機関NIPA(National IT Industry Promotion Agency)がパビリオンを出展しました。

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ブースに並んだのは教育、AI映像処理、ウェアラブル、ペットテック、空間操作デバイスなど計7社。Gadgetouchでは各社に、それぞれの技術や製品の特徴と日本市場に期待することを伺いました。

Goonies Corp.(グーニーズ):遊びと学びを融合するSTEAM教材

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Gooniesの主力製品は子どもたちがタブレットで自由にお絵描きできるデジタルツール「Palette」です。

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iPhone、Androidの専用アプリには「ぬりえ」のための1000点以上の豊富なテンプレートが用意されています。連動するカラーパレットに触れると、色が選択される仕組みで、子どもたちの色彩感覚を育む知育ツールになっています。

韓国では累計30万台以上の販売実績があり、過去には日本でも展開されていたそう。現在は新たなパートナーを探し、販路の再開を目指しているとのことです。幼児から高齢者まで幅広い層をターゲットとしており、認知症予防や発達支援への活用も期待されます。

ブースではPaletteのほか、レゴ互換の磁力ブロックやVRと連動するカード教材など、多様なSTEAM教育向けプロダクトも展示されていました。

MarkAny Inc.(マークエニー):目に見えない透かしで機密情報を守る「Saforus」

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MarkAnyが提供する「Saforus」は、目に見えない電子透かし(インビジブル・ウォーターマーク)技術を活用した情報漏洩対策ソリューションです。画像の中に、肉眼では見えない独自のコードを埋め込むことで、万が一データが不正に拡散された場合でも、「誰が・いつ・どこで」入手したかを特定できます。

この技術は、画像の外観や品質を一切損なうことなく、SNSへのアップロードやスクリーンショット撮影後も透かし情報が保持される点が強み。社内資料の流出対策や、アニメ・ゲームといったコンテンツの著作権保護など、幅広い用途での活用が見込まれます。

提供形態はAPI連携が主軸で、1ユーザーあたり年間約1万円という低価格からの導入が可能です。同社は「日本のアニメ・映像制作会社やメーカーと連携し、知的財産を守っていけたら」と意欲を見せました。

Valiantx Co., Ltd.(バリアントエックス):ペットの健康を見守るスマート猫トイレ「Purrit」

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Valiantxは、ペットテックブランド「Purrit」で、IoT技術を駆使したスマート猫トイレと空気清浄機の開発・販売を行う企業です。

なんと猫がトイレを使用すると、排泄物を自動で検知・処理し、清掃まで行ってくれる、優れもののロボットシステムです。

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専用アプリと連携することで、猫の排泄回数や頻度といった健康データをリアルタイムでモニタリングし、異常の兆候が見られた際には飼い主に通知します。これにより、病気の早期発見をサポートします。

韓国ではすでに大手ペット保険会社と提携し、収集したデータを活用する取り組みも始まっています。日本市場では、製品を輸入・販売する総代理店パートナーを募集しており、将来的には日本のペット保険会社との協業も視野に入れているとのことです。

BLUEDOT Inc.(ブルードット):AIで映像を蘇らせるリアルタイム高画質化技術

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BlueDotは、AIを活用した映像処理技術を開発するスタートアップです。主力サービスは、スポーツ中継などのライブ映像をリアルタイムで高精細化する技術や、過去の古い映像を現代の品質にリマスタリングする技術。

画質を維持したままデータ容量を最大30%削減する圧縮最適化技術も提供しており、配信事業者のコスト削減に貢献しています。

韓国では、すでにスポーツ専門チャンネルなど大手での導入実績があるそうで、日本市場でも大手放送局や動画配信プラットフォームを持つ企業とのパートナーシップを模索しており、今後の本格的なサービス展開を目指しているといいます。

Apposter Inc.(アプポスター):さりげなく健康を管理するスマートリング「Bring」

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Apposter社が手がける「Bring」は、指輪型のウェアラブルデバイス。心拍数、睡眠の質、活動量、ストレス指数といった健康データを24時間自動で記録・管理します。

重さわずか2.5g〜という超軽量設計と、約2時間の充電で最大9日間連続使用可能な長時間バッテリーが大きな特徴。スマートウォッチよりもさりげなく、ファッション性を損なわずに健康管理をしたいニーズに応える製品です。

現在、日本のAmazonでも販売中ですが、一部サイズは人気のため売り切れに。今後は特に手が小さい日本人のために、小さめサイズへの対応を拡充し、今後はAppleのヘルスケアアプリとの連携も進めていく予定だと語りました。

Xpert Inc.(エキスパート):リアルタイム字幕で「音」を届けるスマートグラス

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Xpertは、リアルタイム音声認識と字幕表示に特化したスマートグラス「GETTER-X」を販売する会社。彼らが特化しているのは音声認識システムで、会話の内容を即座に翻訳・テキスト表示される技術に優れています。

現在はXREALなどのAR Glassを活用しているそうですが、この技術により、聴覚障がいを持つ方や外国人観光客が、演劇や講演、観光案内などを字幕付きで楽しむことが可能に。インターネット接続が不要なオンデバイス処理にも対応しており、安定した表示を実現します。

同社はもともと聴覚障がい者支援サービスからスタートした背景を持つため、福祉分野での活用にも積極的。日本市場では、劇場やイベント運営会社、観光施設との連携を視野に入れているとのことです。

CoX Space Inc.(コックスペース):ジェスチャーで空間を操る「Air Mouse」

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CoX Spaceは、指輪型のジェスチャーコントローラー「Air Mouse」を開発しています。これは、手の動きをセンサーが感知し、PCやスマートフォン、ARデバイスなどを直感的に操作できる空間マウスです。

手をひねる動作で音量を調整したり、特定のジェスチャーにアプリの起動を割り当てたりと、ユーザーが自由に操作をカスタマイズできます。3Dモデリングや設計(CAD)作業の効率化から、プレゼンテーションやエンターテインメントでのパフォーマンス用途まで、幅広い活用が期待されます。

既存モデルは韓国で約1万円前後で販売されており、新モデルはさらに手頃な価格での提供を目指しているとのこと。日本でも、インタラクティブな体験を提供するイベント会社などとの提携を模索しています。

韓国スタートアップを後押しする「NIPA」の存在

今回の出展を支えたのが、韓国の国家IT産業振興院、通称「NIPA(National IT Industry Promotion Agency)」です。

NIPAは、韓国政府の科学技術情報通信部(MSIT)が所管する準政府機関であり、ICTとソフトウェア産業の競争力強化を使命としています。有望なスタートアップや中堅企業に対し、グローバル展開支援、人材育成、政策リサーチなどをワンストップで提供する、まさに韓国IT業界の「実行部隊」です。今回のイベント出展も、日本市場への進出を視野に入れた企業支援の一環であり、日韓のビジネス交流を促進する重要な役割を担っています。

技術と情熱が拓く、日韓協力の新たな可能性

今回紹介した7社は、いずれも独自の技術と明確なビジョンを持ち、日本市場への強い関心を示していました。

NIPAの担当者は「韓国企業の強みであるソフトウェア開発力やスピード感と、日本の持つ優れたコンテンツや市場性が結びつけば、これまでにない新しい価値が生まれるかもしれません。」と語り、今後、展示会などを通して、日韓企業のさらなる飛躍のためのコラボレーションの実現に思いを馳せていました。

Gadgetouchでは、今後も、その動向に注目していきます。

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弓月ひろみ

弓月ひろみ

テックジャーナリスト

20代でアイドルデビュー。ラジオパーソナリティやリポーター、記者として活動。ビデオジャーナリストとして、国内・海外のテクノロジー関係のイベント等を取材。iPhoneケースの専門家として「マツコの知らない世界」「中居正広のミになる図書館」「所さんのニッポンのミカタ」出演。大学時代、イベント制作に深く関わった経験から、総動員数36万人のアートイベント、iPhoneケース展ほか、企業のPRイベントのプロデュースと運営。その他、写真や映像の作品モデルとしても活動。情報伝達、表現、プロデュースの三軸で多角的に活動中。この番組ではよく喋る。

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