Appleは9月16日に新しいiPhone 14シリーズと、Apple Watchの新シリーズを発表しました。その中で注目機能の一つが「衝突事故検出」です。
衝突事故検出では、セダン、ミニバン、SUV、ピックアップトラック、その他の乗用車が絡む激しい衝突事故 (正面衝突、側面衝突、追突、横転など) を検知するよう設計されていますが、日本でこの機能が検知された場合に自動で通報される先は119です。
衝突を検出した場合、チャイム音を鳴らし、手首を叩いてらせた上で、画面上でも無事かどうかを確認してくれます。(iPhoneの場合は警告を読み上げます)
無事な場合は自分で緊急通報サービス(119)に電話するか、警告をを消すかを選択でますが、事故の後、10秒の間に自分で119番に電話をしなかった時や、反応がなかった(通知をキャンセルしなかった)場合は、さらに10秒のカウントダウンが始まり、その後に自動的にデバイスから緊急通報サービス(119)に発信されます。
また、ヘルスケアに緊急連絡先を追加してある場合は、その人に位置情報と、車で衝突事故に遭ったことを知らせるメッセージが送信されるようになっています。
ここで誤解されがちなのが、新OS(iOS 16とwatchOS 9)以前にも搭載されていた「緊急通報」の機能です。
緊急通報は、iPhoneのデバイス本体にある両サイドのボタンを同時に長押しすることで出てくるものです。ここで「緊急SOS」を選択すると下記の画像が出てきます。
これを20秒以上放置すると、発信者が画面に触れる状態ではないと判断され、日本では自動的に119に発信が始まります。
機能が分かれている理由としては、怪我なのか、遭難なのか、不審者に追われているなど、状況によって電話する先が違うため、ここではあえて判断できるようにしているのでしょう。
ただ、転倒検出機能や、衝突事故検出機能は、ユーザーが怪我をしている可能性が高いため、自動的に119番消防庁に繋がるようにしてある、と考えられます。
この設定は設定→緊急SOSで確認できます。
「長押しで通報」のほか「5回押して通報」と言う項目も選べます。小さいお子さんがいるご家庭での誤動作を防ぎたい時に活用すると良いでしょう。
一部SNSなどで「日本では自動的に通報がされない」ような投稿が出ているようですが、大丈夫、119にちゃんと通報されますのでご安心ください。
なお、この機能を試すために緊急SOSを数秒放置したり、いたずら目的で発信させることは絶対にやめましょう。衝突事故検知も、有事の際に、一人でも多くの人命が助かるよう、設計された機能です。この機能が起動しないことを願って、車の運転にも気をつけていきましょうね!
・事故に遭ったときに iPhone や Apple Watch の衝突事故検出で助けを呼ぶ – Appleサポート
文 弓月ひろみ/リンクマン
編集 ガジェタッチ編集部