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【WWDC直前特集】iPhoneアプリの開発者がWWDC22に期待すること、AR・XRはどう変わる?

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Appleが開催する、WWDC(Worldwide Developers Conference)が、まもなく現地時間6月6日(月)から始まります。

これまで、OSのアップデートを中心に、新機能や新商品が登場してきたWWDC。今年はどんなものが発表されるのでしょうか。WWDC開幕まであとわずかのタイミングで、人気アプリの開発者たちに「今年のWWDCに期待すること」を伺いました。

ARで、世界の見え方はどう変わる?「Psychic VR Lab」

「メタバース」という言葉を、最近よく耳にするようになりました。そんな中、XRの分野で数々の文化発信をおこなってきたPsychic VR Labが提唱しているのが「リアルメタバース」という言葉です。

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Psychic VR Labは、”2030年にはリアルとバーチャルが重なり合う世界を生きる時代が来る”としており、日常生活にバーチャルレイヤーを持ちこむことを「リアルメタバース」と定義。今後、空間を身に纏う時代が到来し、年間3兆円のマーケットが誕生するとしています。

そんな彼らが提供する「STYLY」は、新時代のクリエイター向けサービス。動画クリエイターの為プラットフォームがYouTubeであるように、STYLY は、XR・AR・MRで空間を創るクリエイターのためのプラットフォームで、WebブラウザのみでVR*AR*MR空間の作成と配信ができる仕組みです。

STYLYのアプリにはAndroid版とiPhone版の両方が用意されていますが、iPhone版では今後、LiDARなど、iPhoneのみの機能を利用した新たな展開も考えているのだとか。

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今年のWWDCに期待することとして「XRやARに関連する製品や、新機能に期待したいですね」と語りました。

現在、45,000人のユーザーの7割が海外からの利用者だといい、教育に活用されているケースも多いのだとか。今後は小学生など、より幅広い世代の層にSTYLYを使っていって欲しいと考えているそうです。

iPhoneが移動の形を変えた「カーナビタイム」、開発者はARKitに期待を寄せる

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カーナビゲーションアプリ「カーナビタイム」。

ナビタイムジャパンが提供するこのサービスは、通信圏外でもルート検索、音声ナビが可能な他、ドライブレコーダー機能もついており、かなりの多機能仕様。抜け道ルートや、時短したいときの超渋滞回避ルートなど、毎日車を運転するドライバーの私にとっても、なくてはならない機能が満載です。

特に店舗や駐車場に向かうとき、左側にあるのか、右側にあるのか迷う時がありますが、カーナビタイムでは入り口方面を指定してくれる確率が高い為、時間のロスが少なくなりました。

そんなカーナビタイムは、2018年のWWDCで、CarPlayがサードパーティに公開されてからすぐ(iOS公開の2日後)に機能をリリースし、オフラインで利用できるアプリとしては日本初として話題になりました。

これにより、地図はCarPlayに表示、iPhoneはドライブレコーダーに使う、といった使い方が可能に。より安全なドライビングが可能になりました。

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また、2017年のWWCDで登場したiOS 11のARKitを活用したアプリ「AirCAM」では、AIとARを組み合わせたドライブレコーダー機能を実装。カメラ越しに実際の道路を見ながら、曲がる方向や、有料道路入り口などが確認できるため、よりわかりやすいナビを実現しています。

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Appleと開発者の関係について、ドライブ事業部 部長 深山将太さんは

「プラットフォーマーであるAppleからの使いやすいKitが提供されるなど、開発しやすい環境があるからこそ進化のスピードが早くなっていると感じています。若い開発者でもベテランのエンジニアでも、馴染める開発環境があることが嬉しいですね」と語っています。

また、今回のWWDCについては、

「今年のWWDCではCarPlayに役立つ新技術や、ARKitの日本語対応、標識や看板の読み取りを行えるような期待しているほか、昨年発売されたAirTagをサードパーティに公開されることにも期待したいです」と語りました。

iPhoneで変わる家探しの常識、「HOMES」開発チームが見据える未来

ユニークな機能で”家探し”の常識を変えてきたアプリ「HOMES」。開発と運営は株式会社LIFULLです。

2009年にiPhone版のアプリをリリースしてから、2013年にはiPad対応、2015年にApple Watch対応、2017年にApple TV対応、ARKitを用いたAR機能をリリースするなど、Appleが発表した新機能を、スピーディーに取り入れ、開発を進めてきました。

中でも革新的だったのは「かざして検索」でしょう。街を歩きながら気になる物件を見つけた時に、建物に向かってiPhoneをかざすと間取りや金額が表示される仕組みです。まさに不動産業界の常識を変えるようなUIで、このアプリがあることで、「物件から住む場所を探す」という世界線が「街を歩いて、住みたい物件を探す」に変わるのです。

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さらに、Appleが提供するSharePlayの機能を使い、一緒にいなくても物件情報を共有できるほか、ARKitを利用し、部屋の内見の際に、キャラクターの”ホームズくん”が部屋の間取りをナビゲートしてくれる人気コンテンツもあります。

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WWDCでの発表から実装の早さは、どう実現されているのでしょうか。プロダクトエンジニアリング開発部の池田和洋さんにお話を伺いました。

「WWDCが終了したのち、iOSの公開は大体、9月の何週目かときまっているので、そこに間に合うように調整しています。新しい体験を届けていくにはスピード感を大切ですよね。ユーザーに届けてこそのサービスであり、創るだけでは意味がない、と考えています」

また、社内にも多種多様な人がいる、と社内テストを重ねていることも、ユーザビリティの高いアプリを提供することに繋がっているそうだ。

WWDCに期待することについては、

「そうですね、新しいデバイスの登場でしょうか(笑)OSのアップデートとしては、特に機械学習、ARに期待しています。」と話しました。

WWDCは例年開催されていますが、新機能が発表された後、私たちユーザーが本当の意味で「使いこなす」為には、開発者たちのアイディアと、リリースのための弛まぬ努力が必要なんですね。

今年はどのような新機能が登場するのか、そして、皆さんが期待するARやXRの分野での飛躍的な進化はあるのか。期待して待ちたいと思います。

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弓月ひろみ

弓月ひろみ

ITジャーナリスト

20代でアイドルデビュー。ラジオパーソナリティやリポーター、記者として活動。ビデオジャーナリストとして、国内・海外のテクノロジー関係のイベント等を取材。iPhoneケースの専門家として「マツコの知らない世界」「中居正広のミになる図書館」「所さんのニッポンのミカタ」出演。大学時代、イベント制作に深く関わった経験から、総動員数36万人のアートイベント、iPhoneケース展ほか、企業のPRイベントのプロデュースと運営。その他、写真や映像の作品モデルとしても活動。情報伝達、表現、プロデュースの三軸で多角的に活動中。この番組ではよく喋る。

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