ガジェタッチのメンバーでもあるITジャーナリスト松村太郎と、ビジネスプロデューサーの徳本昌大氏の共著「最強Appleフレームワーク: ジョブズを失っても、成長し続ける 最高・堅実モデル!」が8月6日に発売された。今回事前に本を送っていただけたので、その紹介をしたいと思う。
Appleを題材にした本は多くあり、創業者のスティーブ・ジョブズを題材にしたものや、デザイナーのジョナサン・アイブ氏にフォーカスしたものなどがあるが、この本ちょっと違う視点からAppleを捉えている。
実はこの「最強Appleフレームワーク: ジョブズを失っても、成長し続ける 最高・堅実モデル!」のメインテーマはAppleではなくフレームワークだ。
フレームワークはビジネスでよく使われる、物事を考える上で情報の整理や分析に使われる枠組み。これをAppleの事例をもとに学ぶことができるというのがこの本の最大の特徴で、そう言った側面ではこれはビジネス書という位置付けだ。
AppleはMacから始まり、iPod、iPhone、iPad、Apple Watchと多くの大ヒット製品を生み出しイノベーションを起こしてきたが、その製品はどのように生まれたのかを「フレームワーク」視点で読み解くという他のApple本にはない新しい着眼点が面白い。
iPhoneが世界で売れた理由、Appleが発表会のたびに顧客満足度について触れるのか、製品だけでなくアプリ、音楽などのサービスを重要視している理由、環境問題に積極的に取り組むのにもしっかりとしたロジックがある。
さらには稀代のカリスマでもあったスティーブ・ジョブズを失い、ティム・クック時代に変わったあとも成功し続けられる理由の一端が「フレームワーク」というキーワードから解説されている。
また、松村太郎によるApple幹部のインタビューからあまり世に出てきてないエピソードについても触れらており、Appleファンにとっても新しい発見がある。
そう言った意味では、ビジネス書でもありApple好きにもしっかり刺さる内容になっているし、個人的にも今後のAppleの色々な発表をを見るのに一つ新しい視点が加わったと感じている。ビジネスパーソンにとっても「フレームワーク」を世界一の企業の一つといえるAppleの事例もとに学べるという意味で、多くの人に手にとって見てほしい一冊だ。