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入賞者6人が登場!Today at Apple「スポットライト:Swift Student Challenge 2024の入賞者をお祝いしよう!」レポート

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今年6月に開催されたAppleの開発者向けイベント「WWDC24」。Apple Intelligenceが発表され、AI時代の未来を感じさせるものとなったが、この「WWDC」では毎年世界中の学生が参加する、Swiftを使ってのプログラミングコンテスト「Swift Student Challenge」も開催されている。

今年の「Swift Student Challenge」では、日本から6人の学生が入賞者が選出され、そのうちひとりは優秀受賞者(Distinguished Winner)にも選出されるなど大きな話題となった。

2024年のSwift Student Challenge、青山学院大学3年生の河原慶太郎さんが優秀受賞者に選出

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今回は昨年に続き、8月31日まで行われている「Appleとコーディングを楽しむ夏」と内閣府男女共同参画局の理工チャレンジ(リコチャレ)の一環として、Apple丸の内でToday at Appleセッション「スポットライト:Swift Student Challenge 2024の入賞者をお祝いしよう!」が開催され、取材することができたのでレポートをお届けしたいと思う。

今回受賞者が自分のアプリを紹介して、同じく受賞した仲間から質問を受けて開発についてのエピソードを語るという形で行われた。

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秋岡菜々子さん

まず最初に登場したのはフラワーアレンジメントを楽しむアプリ「LifeWithFlower」を開発したのは大学4年生の秋岡菜々子さん。

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「LifeWithFlower」の開発するキッカケは、花が部屋にあることで空間が豊かになり、気持ちがリラックスできるという風に感じた経験から、お花のある豊かのある生活を広めるために開発したそうだ。

ちなみに、秋岡さんは昨年も「Swift Student Challenge」に入賞していて、2年連続で入賞という快挙を達成している。

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Monga, Reonaさん

「Cones」という中学3年生のMonga, Reonaさん。色覚の検査について学ぶことができたり、色覚異常の方がフィルターを使って色を識別しやすくなるアプリだ。

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Reonaさんは視力が低かったことから目に興味を持ち、学校でやった色覚検査をiPadでできないかと考えアプリ開発をしたとのこと。こういった世界に年齢は関係ないとはいえ、中学3年生でこのアプリを開発したというのは本当に素晴らしい。

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曽田柑さん

高校2年生の曽田柑さんが作った「Mogic」というアプリは、日本語を母国語としない人々が日本語に興味を持ってもらえるようにと考えたシミュレーターだ。

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実家にあったストーブに置いてあるやかんから水が落ちて、ジューという焼ける音を聞いて、周期的に音が鳴るアートを作ってみたいというところから着想を得て開発。また、デザインなど要素をどこまで削れるかという部分にこだわり、チュートリアルなしでもわかりやすいようにアニメーションを入れるなど細部にまでこだわりが感じられる非常に美しいアプリだと感じた。

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河原慶太郎さん

「PuzzlePix」を開発した大学3年生の河原慶太郎さんは、Distinguished Winnerとして、WWDC24ではAppleの本社キャンパスに招待され、Tim Cook CEOに会いアプリを紹介もしていた。

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「PuzzlePix」は、iPadの中にある写真から、世界に一つだけのパズルを作れるアプリ。お正月に暇をしていた妹が、昔遊んでいたパズルを取り出してきて遊んでいたところから思い付いたそうだ。出来上がったアプリを妹にやってもらったところ、めちゃくちゃハマってたくさんやってもらい、しっかりフィードバックももらったそうだ。

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尾崎正和さん

大学院2年生の尾崎正和さんが作ったのは「Look that way!」。iPadのカメラを使って、顔の向きの左右を判定してコンピューターと一緒にあっち向いてホイができるゲームだ。

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コロナ禍であまり外出できなくなった祖父が少しずつ認知機能が低下していく感じだったので、体を動かしながらひねりも加えられる、あっち向いてホイができるアプリを作ったとのこと。ただそれだけではなく、失敗すると顔に墨がランダムに付くという要素も追加している。音やアニメーションにもかなりこだわりを持って作ったという。

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山口響也さん

最後に登場したのが、AR空間上に自分の絵を表示することができる「Graffiti」というアプリを制作した大学4年生の山口響也さん。

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開発したキッカケは、自分は別に上手いわけではないが、どんな人でも楽しく絵が描けるようになるためにはどうしたらいいかを考えて、空中に置けるみたいなアプリを作ってみようと思ったと語る。このアプリは作品を作るということではなく、みんなで絵を描いて面白い写真や動画を撮るという体験を大事に開発したそうだ。

山口響也さんも昨年の「Swift Student Challenge」に入賞していて、2年連続で入賞を達成という素晴らしい記録を打ち立てた一人だ。

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入賞者のアプリ紹介の後は会場に来た人からのQ&Aタイムや、実際にアプリを体験するという時間が設けられていた。今回紹介したアプリはまだApp Storeではリリースされていないが、今後リリースされる予定だそうだ。いち早く体験した参加者も夢中になって楽しんでいたのが印象的だった。

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セッション終了後に今回の入賞者の一人、尾崎正和さんにお話を伺うことができた。尾崎さんは、日本経済新聞がApple Vision Pro向けにリリースした「日経空間版」の開発に携わった人物でもある。

子供の頃からパソコンが周りにある環境で育ったという尾崎さん。レゴのロボットのプログラミングから入り、中学2年生からアプリの開発を始める。

アプリ開発において、身近な人の課題解決を重視しているそう。「自分が使って楽しい、便利というだけでなく、他の人にとってもインパクトがあった方がいい」と考え、そのため身近な人の問題に焦点を当てているという。

昨年の「Swift Student Challenge」の入賞を逃したが、その経験を活かし、今年は入賞したアプリの研究だけでなく、入賞していないアプリも分析し、それが今回の入賞につながったという。

これからプログラミングを始める人へのアドバイスとして、「プログラミングを学ぶことよりも、先に何が欲しいかや、何か困っているものがないかを考えるのが大事じゃないかな」と話してくれた。これは尾崎さんと他の入賞者との会話の中でもみんなが口を揃えて言っていたそうで、目的を明確にすることの重要さを感じることができた。

「何か面白いことないかな」が口癖だという尾崎さん。今後は、プログラミングやアプリ開発だけにとどまらず、フィジカルなものづくりにも挑戦したいと話してくれた。

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リンクマン

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コンテンツクリエイター

2011年よりiPhone、MacなどApple周りを中心にあなたの欲しい・知りたいを"つなげる"ブログとして、ウェブサイト「Linkman」を立ち上げる。Linkmanでは、主観抜き、報道スタイルの記事制作がモットーだが、違ったアプローチもしてみたくなり新しいチャレンジとして「Gadgetouch」を始める。そのほかにも、動画配信サービスの立ち上げ、アイドル番組などの制作・配信現場を経験。動画や音楽、機材を中心としたフリーランスの何でも屋として活動しながら、ただひたすらに浦和レッズを愛する、東京出身の元・サッカー少年。

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