今月の西田宗千佳氏の後編のテーマとなったのが、ソニーとホンダが組んで生まれた「ソニー・ホンダモビリティ」。そのEV「AFEELA」の開発・販売終了が発表され、業界に衝撃が走った。今回のOpenMic Insightでは、フリージャーナリストの西田宗千佳氏を迎え、この一件の本当の意味を掘り下げた。

今なぜこの話題か
2026年3月、ホンダがEV戦略の大幅な見直しを発表。北米の生産ラインを止め、最大2兆5,000億円規模の損失リスクに言及した。その余波がソニー・ホンダモビリティを直撃した。車体の生産はホンダの設備に依存する構造だったため、ホンダが止まれば、ソニー側がどれだけ動こうとも作る場所がない。構造的な「詰み」だった。
注目ポイント① AFEELAが本当に作りたかったもの
「スマホみたいな車」という言葉だけが独り歩きしていたが、西田氏はその本質は違うと言い切る。アプリが動く、映像が見れる。それは「おまけ」に過ぎない。彼らが目指していたのは、乗り込んだ瞬間に誰が乗ったかを認識し、ハンドルの感覚もブレーキの味付けも、スケジュールに合わせたルート提案まで、すべてをパーソナライズする「自分を理解している機械」だった。それはiPhoneを乗り換えても設定が引き継がれるような体験を、自動車で実現しようとするものだった。詳しい構想については、動画の中で西田氏が丁寧に解説している。
注目ポイント② 「スピード感」という日本の構造問題
番組で議論が白熱したのが、スピードの問題だ。西田氏によると、ソニーの開発速度でさえ、自動車メーカーの感覚からすれば「早い」と映る。しかし世界はその上を行っている。中国メーカーが粗削りでも出し続ける一方、日本側は「ここまで仕上げないと出せない」という判断を繰り返した。2022年に合弁会社を設立して、2026年まで市場に出せなかった4年間。「出ていれば、話は違った」という言葉が重く響く。
動画の見どころ
西田氏が現場で取材してきたエピソードが随所に挟まれ、単なる「残念なニュース」では終わらない議論になっている。ソニー・ホンダモビリティの関係者が発表直後に漏らした一言、ソニーの業績説明会に向けた「答え合わせ」への言及など、知っている人だから言える話が聞ける回だ。
AFEELAの終了は、単に一つのEVプロジェクトが頓挫した話ではない。日本のメーカーが「モビリティ」という新しい市場に対してどう向き合ってきたか、その構造的な課題が凝縮された出来事だったかもしれない。西田氏がこの一件をどう読み解いているか、ぜひ動画で確かめてほしい。
OpenMic Insigtはガジェタッチ編集長のリンクマンがナビゲーターとなり、レギュラーコメンテーターにフリージャーナリスト・西田宗千佳氏、スマホ・ケータイジャーナリスト石川温氏、フリーライター山本敦氏をそれぞれ迎えて、テック業界の最新情報からその先の未来の話をお届けする番組です。
